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2025年に成功を収めるには“選手からの信頼”が必要とペイトリオッツHCブラベル

2025年03月04日(火) 12:40


ニューイングランド・ペイトリオッツのヘッドコーチ(HC)マイク・ブラベル【AP Photo/Michael Conroy】

2024年シーズン、ニューイングランド・ペイトリオッツは2年連続で4勝にとどまり、3年連続でプレーオフ進出を逃した。3年連続でプレーオフに進出できなかったのは1993年以来のことだった。新ヘッドコーチ(HC)マイク・ブラベルはオフシーズンに多くの資本を自由に活用できるものの、フォックスボロでチームを立て直すのは容易ではないだろう。

ブラベルHCはプレーオフ進出といった具体的なことを予測するところから始めるつもりはない。ブラベルHCの再建計画の第一段階は、選手からの信頼を得ることだ。

ブラベルHCはインディアナポリスで実施されていたNFLスカウティングコンバインで『MassLive(マス・ライブ)』のカレン・グレギアンに「うまくいくシーズンというのは、私たちがやっていることを選手たちが信じてくれるシーズンだと思う。それは自分たちにとって助けになるし、最善の状態だと思う。みんなが大事だと思っている」と話している。

「それによって私たちは、シーズンが進むにつれて成長し、向上することができる。たいていはシーズンが進んでいく中で改善していくチームが、1月にプレーするチャンスを得る。それが成功の形だ。私たちがやっていることを選手が信じてくれている状態がね」

ペイトリオッツのロースターには大きな穴があり、オフェンシブラインを一新し、若手クオーターバック(QB)ドレイク・メイの武器となる選手を確保し、ディフェンスのパスラッシュを改善し、フロントセブンを強化し、セカンダリーにあと数名の選手を加える必要がある。基本的に、ペイトリオッツの中にアップグレードが不要なポジションはない。

2025年NFLドラフトの全体4位指名権を持つペイトリオッツは、合計で9つの指名権を保持しており、そのうち5つが105位以内の指名権となっている。また、『Over The Cap(オーバー・ザ・キャップ)』によると、リーグで最も多くのサラリーキャップスペースを確保しているペイトリオッツは、次点のチームよりも3,000万ドル(約44億7,570万円)以上多い1億2,780万ドル(約190億6,648万円)のスペースを確保しているという。

フリーエージェント(FA)で大金を投じることが、ロースターの問題を解決する万能薬であるとは限らない。ペイトリオッツは過去にそのことを身をもって学んだ。しかし、それはブラベルHC率いるチームが2025年シーズンに向けて改善を図るための1つの手段となるだろう。

膨大な資本があったとしても、ペイトリオッツがそれを無駄に使うことはないとほのめかしたブラベルHCは、次のようにコメントしている。

「自分たちがやることには制限がある。繰り返しになるが、それはフリーエージェンシーだ。言ってみれば、過剰に支出する可能性があることを理解しなければならない。だが、私たちはこれをロースターを強化する手段として活用する必要もある。万能の解決策ではないし、唯一の答えでもない。しかし、それはロースターの強化に役立つものにならなければならない」

「(フリーエージェントと契約するために)どんなことでもするという考え方があると言われても、私はそうは思わない」

かつてテネシー・タイタンズで6シーズンにわたってヘッドコーチを務めていたブラベルHCの2025年における主な目標は、ペイトリオッツを再び勝利の道に戻すための基盤を築くことだ。そのためにはまず、ペイトリオッツが新しいヘッドコーチに合った選手を見つける必要がある。

「選手たちには私と一緒に取り組んでもらいたいと思っている。つまり、一緒にやっていきたいのだ。彼らと共に歩み、素晴らしいキャリアを築く手助けをしたいと思っている」とブラベルHCは語った。

「彼らが良いプレーをすればするほど、チームは良くなる。それは事実だ。だから、タフなマインドと言うのかな。プロのフットボールをプレーするためには精神的にタフでなければならないし、立ち直る力も必要だと思う。ただ単にすべての試合で勝つと言うだけでは、それは事実にならないと思う」

「だから、コーチであれ、選手であれ、このリーグにいる誰もが、立ち直る力をある程度持っていなければならないと思う」

過去30年間、勝利に慣れ親しんできたチームにとって、3年間の低迷はどん底のように感じられるだろう。補強すべき点が多く、クオーターバックも若手であるため、ブラベルHCの計画が実を結び、プレーオフ進出の可能性が見えてくるまで、2025年のペイトリオッツにはしばらく成長痛が伴うかもしれない。

【RA】