シーホークスが10シーズン在籍したWRロケットを放出
2025年03月06日(木) 11:01
シアトル・シーホークスが主力選手と袂を分かつことになった。
現地5日(水)、シーホークスがワイドレシーバー(WR)タイラー・ロケットを放出したと発表。
今回の放出により、10年にわたる実りの多いパートナーシップに終止符が打たれた。ロケットはシーホークスでキャッチ661回、8,594ヤード、タッチダウン61回を記録。それらのカテゴリーですべてフランチャイズ史上2位の記録を残してチームを去ることになった。
契約最終年を迎える前にロケットを放出することで、シーホークスは1,700万ドル(約25億3,391万円)を節約することができ、日割り計算されたサインボーナス(1,390万ドル/約20億7,184万円)がデッドマネーとなる。シーホークスはこの数日間でロケットをはじめとする数名の選手を放出する前、一時的にキャップスペースがマイナスになっていたため、そうした金額を2025年のキャップスペースから削減することはチームにとって重要なことだった。
キャリア初期に傑出したリターナーとして活躍したロケットは、これまでにリターンタッチダウンを3回(パントリターン2回、キックオフリターン1回)を記録している。そうしたタッチダウンを記録したキャリア最初の3シーズンで、ロケットはリターナーとしてプロボウルに1回、オールプロのファーストチームに1回、オールプロのセカンドチームに2回選出された。
2015年ドラフト3巡目指名を受けたカンザス州立大学出身のロケットは、その3年間に攻撃面でも貢献し、平均でキャッチ46回、605ヤード、タッチダウン3回を記録している。
しかし、ロケットが完全に本領を発揮するようになったのは、リターナーとしての役割を減らし、ワイドレシーバーとしてフルタイムの先発となった4年目のシーズンになってからだった。
2018年シーズン、ロケットはわずか57回のキャッチで965ヤード、タッチダウン10回マーク。その後、ロケットは4シーズン連続で1,000ヤード突破を成し遂げ、すべてのシーズンで8回以上のタッチダウンを記録した。
ロケットはピート・キャロルがヘッドコーチ(HC)を務めた最後の年にあたる2023年に一歩後退したが、それでもキャッチ79回で894ヤード、タッチダウン5回とまずまずの成績を残している。
ロケットの不調は昨シーズンにも持ち越され、その成績はキャッチ49回で600ヤード、タッチダウン2回と7年ぶりに低調なものとなった。
その一因はロケットが全盛期を過ぎたことにあるのかもしれないが、シーホークスがロケットをオフェンスの中心から外したことも理由として考えられる。ブレイクアウトを果たしたキャリア2年目のWRジャクソン・スミス・インジグバがターゲット137回、キャッチ100回、1,130ヤード、タッチダウン6回を記録してチームをけん引し、D.K.メットカーフも100回以上ターゲットになっていた中で、32歳のベテランであるロケットは3番手(ターゲット74回)となってしまった。
フランチャイズにとってどれほど重要な存在だったとしても、そうした状況は今後も変わらないだろう。
チーム内での序列と高額な契約が相まって、ロケットは余剰人員となってしまった。
ロケットは今後、キャリアの晩年に別のチームで活躍することを目指すだろう。その一方で、シーホークスはマイク・マクドナルドHCの下で再建を進めていくはずだ。
「シアトルで過ごす時間は本当に楽しかった! 素晴らしい人たちとたくさん出会い、素晴らしい思い出をたくさん作った! “The 12(12番目の選手、シーホークスファンを指す)”がこの場所を本当に意味のあるものにしてくれた! シーホークスでの時間は終わったかもしれないけど、すべてに感謝している!! 神に永遠の栄光あれ!!!!」
I really enjoyed being in Seattle! I met so many great people and captured so many great memories! The 12’s really make this place meaningful! Although, my time on the Seahawks may have run its course I’m thankful for everything!!God gets all the glory forever!!!! pic.twitter.com/cywZBDhOVR
— Tyler Lockett (@TDLockett12) March 5, 2025
【RA】