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スターWRデュオのチェイス、ヒギンズとの新契約に向けてベンガルズが大きく前進

2025年03月15日(土) 17:19


シンシナティ・ベンガルズのジャマール・チェイスとティー・ヒギンズ【AP Photo/Jeff Dean】

ダイナミックなレシーバーデュオの未来に関して、近くシンシナティにいい知らせがやってきそうだ。

シンシナティ・ベンガルズとワイドレシーバー(WR)ジャマール・チェイスとティー・ヒギンズの契約延長交渉に大きな前進があり、数日以内に2人とも契約がまとまるかもしれないと『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートとトム・ペリセロが現地14日(金)、情報を伝えた。

ラポポートによれば、長く待ち望まれていたチェイスの契約は年平均4,000万ドル(約59億4,580万円)超になる見込みとのことで、クオーターバック(QB)を除くポジションの中ではNFL最高額、先日クリーブランド・ブラウンズと契約延長したディフェンシブエンド(DE)マイルズ・ギャレットを上回ることになるという。

調整はもう少し必要なものの、同じメンバーで続けたいとオフシーズンに働き掛けていたQBジョー・バロウの願いは近いうちにかないそうだとラポポートは付け加えた。

両契約がまとまれば、昨年からチームでくすぶっていた問題にも決着が付くことになる。

チェイスの新契約への願望は、動きがあることを期待してトレーニングキャンプを欠席した昨年夏にさかのぼる。元全体5位指名のチェイスはその当時から契約延長が可能な状態で、新契約が得られなければこの夏にもオフシーズンのにらみ合いが続いていただろう。

ヒギンズもまた、昨年にトレードを要求して揺さぶりをかけたが、クラブが彼にフランチャイズタグを付けたため、訴えは短期間で終結した。ベンガルズは3日(月)に2年連続でヒギンズにタグを付けているが、新契約さえまとまれば、こちらも片が付くことになる。

答えを得られぬまま始まった2024年シーズンだったが、チェイスとヒギンズはベンガルズで素晴らしい活躍を見せた。

25歳のチェイスはレシーブ(127回)、ヤード(1,708ヤード)とタッチダウン(17回)でリーグ首位に立ち、スーパーボウル時代で5人目となる3冠を達成する歴史的なシーズンを過ごした。またプロ4年目にして、レシーブとレシーブヤードで1シーズンのフランチャイズ記録を塗り替え、タッチダウンでは1995年にWRカール・ピケンズが出した記録に並んだ。

5年目のヒギンズも、2024年は5試合を欠場しながらもキャリアハイに近い数字をマークしている。26歳のヒギンズは、73回のキャッチで911ヤード、タッチダウン10回を挙げており、『NFL Research(NFLリサーチ)』によるとこれはチームの首位選手を除いた全選手の中で最も高いスコアとのこと。

当然ながら、そのチェイスとヒギンズを自在に操ったバロウは、NFL屈指の熟練パサーとなった。

ベンガルズのスターQBはパスヤード(4,918ヤード)、タッチダウン(43回)でNFL首位に立ち、2024年に108.5という素晴らしいパサーレートを記録。キャリアベストのシーズンを過ごして、年間MVPとオフェンス部門年間最優秀選手賞のファイナリストに選ばれた。手術を必要とした投球側の手首の大ケガから復帰したバロウは、AP通信年間カムバック選手賞に輝いている。

『NFL Research(NFLリサーチ)』の調べでは、2021年にチェイスがドラフトでベンガルズに入団して以降、チェイスとヒギンズの2人は1,000レシーブヤード超と15回以上のタッチダウンを生み出しており、これほど生産的なチームメイトデュオは他にないという。

その成功を基に、バロウは2023年シーズン直前に5年2億7,500万ドル(約408億7,737万円)の延長契約にサインした。ベンガルズがバロウとの長期契約を最優先したのは当然だが、間もなくチェイスとヒギンズも労働の成果を味わうことになる。

ベンガルズにとって何よりも重要なのは、これらの契約によって3人が連続してプレーオフを逃したチームの立て直しに集中できるようになることだ。

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