全体1位でのタイタンズ指名へ向け「実力を証明して見せる」とマイアミ大学QBウォード
2025年03月26日(水) 11:21
ドラフト全体1位指名候補とされるマイアミ大学のクオーターバック(QB)キャム・ウォードが、現地24日(月)に行われたプロデーで、視察に訪れたテネシー・タイタンズの幹部陣に向けて強いメッセージを送った。
タイタンズの公式サイトによると、ウォードは「今日は実力を証明して見せると伝えた」と、ニヤリと笑みを浮かべながら語ったという。
「ようやく彼らは俺が実際に投げるところを見る機会を得た。また彼らの前で投げる機会があるといいね。テネシーには素晴らしい施設があって、サポート体制も整っている。とにかく、初めて直接投球を見せることができてうれしかった」
タイタンズのヘッドコーチで(HC)ブライアン・キャラハンも、全体1位候補のパフォーマンスに好印象を受けた様子だ。
「いいワークアウトだった。とてもいい内容だった」とキャラハンHCはコメントしている。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のキャメロン・ウルフによると、2025年NFLドラフトで全体1位指名権を持つタイタンズは、ウォードのプロデーにおいて最も大規模な視察団を派遣していたという。フットボール運営部門社長のチャド・ブリンカーを筆頭に、ジェネラルマネジャー(GM)マイク・ボルゴンジ、キャラハンHC、アシスタントGMのデイブ・ジーグラー、副社長レジー・マッケンジー、ディレクターのA.J.ハイスミス、攻撃コーディネーター(OC)ニック・ホルツ、そしてQBコーチのボ・ハーディグリーまで、幹部陣が総出で現地入りしていたとウルフは伝えている。
その全員が、ウォードが全体1位指名にふさわしい選手であることを実際に目の当たりにした。
「自分にできることをやるしかない」とウォードは話している。
「自分で指名カードを出すことはできない。もしタイタンズが自分を選んでくれたら、もちろんうれしい。でも最終的には、どこに行くことになっても準備はできている。テネシーかもしれないし、クリーブランド、あるいはニューヨークかもしれない」
大規模な視察団の派遣が、そのままタイタンズがウォードを指名するという確証にはならない。ただ、このオフシーズンにチームがクオーターバック補強に動いていない現状を踏まえれば、ドラフトまで1カ月を切った今、ウォードが全体1位指名の最有力候補であることは間違いないだろう。現在、タイタンズのロースターに登録されているクオーターバックは、ウィル・レビスとブランドン・アレンの2人だけだ。
ウォードは強肩とスター性あふれるプレーメイク能力を兼ね備えているが、マイアミ大学時代はプレーに波があり、リスクの高いパスに頼る場面も目立った。試合を安定して組み立てながらも、要所でビッグプレーを決められるタイプの司令塔へと成長することが、22歳のウォードにとって今後の課題となる。
月曜日のワークアウトの後には、ウォードがキャラハンHCをはじめとするタイタンズ幹部陣と談笑する姿も見られた。
「彼には人を惹きつける魅力がある」とキャラハンHCは述べている。
「素晴らしい家庭で育てられたことが伝わってくるし、人としてしっかりしている。性格も明るく、話していて楽しいし、一緒にいて楽しいタイプだ。ただ、それだけじゃない。彼には真剣な一面もあって、集中力もあるし、努力家だ。彼にとっては本当に大切なもので、心から良い選手になりたいと思っている。遊び心と真剣さ、そのバランスをしっかり持っている。彼という人間を知るのは本当に楽しかった」
ウォードに限らず、どの選手を全体1位で指名するにしても、タイタンズはまず映像と実際のパフォーマンスに差がないことを確認し、そのうえでフランチャイズをけん引できるだけの資質を備えたリーダーかどうかを慎重に見極める必要がある。
「映像で見る彼は素晴らしい。とても優れた選手だ」とキャラハンHCはウォードについて語った。
「今日ここで、それを確認することができた。ボールのリリース、フットワーク、身体の使い方、ボールの伸び。そういったすべてを、実際に目の前で見ることができたのは大きい」
2025年NFLドラフトは、現地4月24日(木)にウィスコンシン州グリーンベイで開幕する。
【R】