ドルフィンズとCBラムジーが合意の上でトレードの選択肢を模索へ
2025年04月16日(水) 09:10
マイアミ・ドルフィンズとそのディフェンスのスター選手は別れることに前向きなようだ。
現地15日(火)、ドルフィンズとコーナーバック(CB)ジャレン・ラムジーが合意の上でトレードの選択肢を模索する見込みであり、来るシーズンにラムジーが別のチームでプレーしていても驚きではないと『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートとトム・ペリセロが報じた。
その後、ドルフィンズのジェネラルマネジャー(GM)クリス・グリアは予定されていたドラフト前の記者会見で、ラムジーからトレードの要求があったわけではないが、両者間の“数多くの話し合い”を経て下した決断だと報道陣に明かしている。
「次の段階に進むことがすべての関係者にとって最善なのかもしれないと思った」とグリアGMは語った。
しかし、グリアGMはサウスビーチを去るスター選手はラムジーだけだと示唆し、ワイドレシーバー(WR)タイリーク・ヒルのトレードについては“われわれが追求していることではない”と報道陣に話している。
2022年シーズン終了後にドラフト3巡目指名権およびタイトエンド(TE)ハンター・ロングと引き換えにロサンゼルス・ラムズからドルフィンズにトレードされたラムジーは、マイアミでもその高い評価を維持し続けた。初年度は順風満帆には進まず、膝のケガで最初の7試合を欠場したものの、キャリアで7度目のプロボウル選出を果たしている。
その後、ラムジーはドルフィンズに残るために3年7,230万ドル(約103億5,032万円)の契約延長に合意し、その時点におけるNFLで最も報酬の高いコーナーバックとなった。しかし、2024年は例年とは異なる不調なシーズンとなり、全試合に出場したにもかかわらず、2017年から続いていたプロボウル選出の連続記録が途絶えた。それ以降、CB市場は上昇し、今オフシーズンに契約延長を実現させたヒューストン・テキサンズのデレク・スティングリーJr.やカロライナ・パンサーズのジェイシー・ホーンはラムジーの契約金額を上回っている。
オールプロに3度選出されているラムジーは、2025年に完全保証の2,510万ドル(約35億9,327万円)を受け取る予定だ。ラポポートによると、ドルフィンズはすでに400万ドル(約5億7,274万円)のロースターボーナスを支払っており、トレード先のチームが負担するのは残りの2,110万ドル(約30億2,120万円)のみになるという。
ドルフィンズはフリーエージェント(FA)期間中にアーティー・バーンズやイファトゥ・メリンフォンウといったコーナーバックと契約した。また、ドルフィンズは昨シーズンに1試合以上で先発を務めたケイダー・コホウやイライジャ・キャンベル、ストーム・ダックといった選手をロースターに抱えている。その一方で、2024年にラムジーに次いで2番目に多く先発出場(11試合)したケンドール・フラーは放出された。
特に、ラムジーのトレードが実現した場合、グリアGMとマイク・マクダニエルHC(ヘッドコーチ)は2025年NFLドラフトでCB陣を補強する可能性がある。ドルフィンズは現在、ドラフト全体13位指名権の他に9つの指名権を保有しているため、それらを用いて守備陣を強化することが可能だ。
ラムジーのトレードに関する明確な期限は設けられていないものの、ドラフトを9日後に控える中、来週木曜日までにトレードを成立させることが理にかなっていると言える。そうすれば、ドルフィンズは取引で得た指名権をロースター強化に活用することができるからだ。
グリアGMは火曜日に、ドラフト前にトレードが成立するという期待を抱いているわけではないと述べ、次のようにコメントした。
「分からない。トレードがまとまるタイミングはさまざまだ。ドラフト前に成立するところもドラフト中に成立するところも見てきた。なるようになるということだ。もしまとまらなかったら、そのときに対処する」
マイアミから離れる場合、30歳のラムジーは2シーズンでタックル82回、パスディフェンス16回、タックルフォーロス6回、インターセプト5回という成績を残してドルフィンズでの在籍期間を終えることになる。
【RA】