QBカーの先行きが不透明な中、セインツがドラフト2巡目でルイビル大学のタイラー・ショウを指名
2025年04月26日(土) 11:37
新ヘッドコーチ(HC)ケレン・ムーアがクオーターバック(QB)を確保した。
現地25日(金)、ニューオーリンズ・セインツが2025年NFLドラフトの全体40位でルイビル大学のQBタイラー・ショウを指名した。
肩を負傷しているデレック・カーの今季の出場が危ぶまれているため、セインツはQBの補強が急務となっていた。ショウは2024年ドラフト5巡目指名を受けたスペンサー・ラトラーや2023年ドラフト4巡目指名を受けたジェイク・ヘイナー、ベテランのベン・ディヌッチが属するQB陣に加わることになる。
ドリュー・ブリーズが2020年シーズン終了後に引退して以来、セインツはクオーターバックを次々と交代させてきた。2021年以降、セインツでは8人の選手が先発出場している。現在はショウにもシーズン初戦の先発の座を射止めるチャンスがある状態だ。
年齢や負傷歴に疑問は残るものの、ショウはムーアHCのシステムで生産性の高いパサーになる素質を備えている。
9月に26歳になるショウは、今年のクオーターバック候補生の中で特に年齢が高い。2018年に高校を卒業した後は波乱に満ちたキャリアを歩んでおり、幾度となくケガに妨げられながら、オレゴン大学(ジャスティン・ハーバートのバックアップを務めていた時期もある)からテキサス工科大学を経て、最終的にルイビル大学に移った。
身長約196cm、体重約99kgのショウはオレゴン大学とテキサス工科大学でNFLに通用する才能を発揮した。オレゴン大学では3年間を過ごし、パンデミックによって短縮された2020年シーズンに7試合に先発した後、テキサス工科大学に移籍。そこでの3年間では13試合に先発出場したものの、2021年と2022年にそれぞれ鎖骨を負傷し、2023年には足を骨折したため、5試合以上に先発出場したシーズンは一度もなかった。
しかし、ショウは2024年にルイビル大学で23回のタッチダウンパスに対してインターセプトを6回に抑え、タッチダウンラン1回も記録。最初の2つの大学で見せていた才能をNFLのスカウト担当者たちに再認識させた。また、シニアボウルでは、出場したクオーターバックの中でも特に優秀な選手としてNFLに通用する素質を見せつけている。
ショウは強力な腕と、NFLのクオーターバックとして理想的な体型を備えており、NFLスカウティングコンバインの40ヤード走では4.63秒という好成績を残した。腕の角度を自在に調整し、フィールドのあらゆる位置にパスを投げる能力を持つショウは、昨シーズンに試合平均36.6得点をマークしたルイビル大学のオフェンスをけん引。一方、年齢と負傷歴は一部のNFLチームにとって懸念材料となっていた。そして、狭いスペースに無理にパスを通してターンオーバーを招いてしまうという欠点もある。
とはいえ、ショウのパフォーマンスは魅力的だ。NFLキャリア4年目を迎えるサンフランシスコ・49ersのQBブロック・パーディーよりも年上かもしれない。大学での先発数は他の候補生に劣るかもしれない。それでも、ショウは先発の座を任せられるかもしれないとセインツが考えるほど高い才能を持っている。
セインツは1巡目でクオーターバックの指名を見送り、オフェンシブタックル(OT)ケルビン・バンクスJr.を全体9位で獲得した。セインツは2巡目で再び動き、狙っていた選手を指名している。
【RA】