タイタンズ加入のWRロケット、「昨季は多くを犠牲にした」とシーホークス時代を語る
2025年05月02日(金) 11:46
ワイドレシーバー(WR)タイラー・ロケットはシアトル・シーホークスで10年間を過ごしたのち、このオフシーズンにチームから放出された。テネシー・タイタンズに加入したベテランレシーバーは、新たな環境を楽しみにしている。
タイタンズの公式サイトによれば、ロケットは現地29日(火)に「すごくワクワクしている」と語ったという。
「同じ場所に10年いたけど、今はまったく新しい雰囲気の中、新しい施設でみんなの名前を覚えたり、自分の居場所を見つけたりしようとしているところだ。とにかく、タイタンズの一員になれたことがうれしい。父親からは、新しい場所に行くのは新鮮で、自分に挑戦を与えてくれるし、新しいやり方も学べると言われた。これからが楽しみだ」
32歳のロケットはタイタンズと1年400万ドル(約5億8,252万円)の契約を結び、ドラフト全体1位指名のクオーターバック(QB)キャメロン・ウォードがターゲットとするレシーバー陣に経験をもたらすことになった。
ロケットは昨シーズンに17試合に出場。キャッチ49回でわずか600ヤード、タッチダウン2回にとどまった。過去6シーズンで平均1,030ヤード、キャッチ79回、タッチダウン8回を記録していた頃と比べると、大きく成績を落としている。
ベテランのロケットは、自身の成績が落ち込んだ理由を年齢のせいだとは考えていない。昨季については、チームのために自らの数字を犠牲にしたのだと改めて強調した。
「フットボールの世界では政治的なことが絡むのは理解している。レシーバーとしてボールをもらうには、いろいろな要素が噛み合わないといけないんだ」とロケットは説明している。
「でも、ファンの目には見えない部分でチームが求めているものはもっとたくさんある。リーダーシップだったり、自己犠牲の精神だったり、そういった要素だよ。ときにはスタッツではなく、どうやってお互いを高め合うかが重要なんだ。だから自分は昨シーズン(シーホークスで)多くのことを犠牲にしてきた。チームが最高の状態になるために、自分にできることをしたいと思ったからだ」
シーホークスは昨シーズン、元1巡指名のジャクソン・スミス・インジグバをより積極的に起用する方針を取り、同時にD.K.メットカーフの満足度を保つことにも注力していた。そうしたチームの方針が、ロケットの役割や出番を犠牲にした可能性がある。
ロケットは、自分にまだ力が残っていることを証明するためや、大きな個人記録を狙うためにテネシーへ向かったわけではない。無気力なチームを勝てる集団へと変えるために、そしてウォードら若手を支えるためにタイタンズの一員となったと話す。
「ここで自分がまだやれることはわかっている」とロケットはコメントした。
「それを誰かに証明する必要はない。ただ、健全な形で積み重ねていくことが大事で、周りを見返してやろうなんて考えて時間を無駄にしたくはない。そういう姿勢がうまくいくこともあるけど、たいていは余計なストレスを抱えるだけだ」
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