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「時代が変わりつつある」と2025年への期待を語るブロンコスWRミムス

2025年07月10日(木) 13:22

デンバー・ブロンコスのマーヴィン・ミムス【AP Photo/David Zalubowski】

デンバー・ブロンコスはヘッドコーチ(HC)ショーン・ペイトン体制2年目で8年ぶりにプレーオフ進出を果たし、ワイルドカードラウンドでバッファロー・ビルズに敗れた。2025年シーズンに向けて、チームへの期待はさらに高まっている。

ブロンコスのワイドレシーバー(WR)マーヴィン・ミムスは『SiriusXM NFL Radio(シリウスXM NFLラジオ)』のインタビューで、ロッカールームの雰囲気が昨年とはまったく異なると語った。昨季は、チームが長年のプレーオフ未出場という不振を断ち切り、10勝を挙げると予想していた者は少なかったという。

「ロッカールーム全体に漂っている空気から、みんなが飢えているのを感じる。特に、昨年のビルズ戦でプレーしてプレーオフの雰囲気を味わったメンバーはなおさらだ」とミムスは語った。

「彼らはプレーオフがどういうものかを知っていて、そこにたどり着くために何が必要かもわかっている。そして、タラノア・フファンガ(セーフティ/S)やドレイ・グリーンロー(ラインバッカー/LB)、エバン・エングラム(タイトエンド/TE)といった選手たちが新たに加わった。さらに何人か加わって、本当に時代が変わりつつあるのを実感している。よく“今すぐ勝つモード”なんて言われるけど、昨シーズンの流れを見れば分かるように、俺たちはリーグ最下位と予想されながら、結局はワイルドカードゲームに進出した。去年からこのチームにいる選手たちは信じているし、新たに加わった選手たちも結果を残したいと思っている。みんなが飢えている状態だと思う」

ペイトン体制下での期待値は大きく様変わりした。就任当初、ヘッドコーチとフロントオフィスによる大幅なロースター刷新により、チームへの評価は極めて低かった。しかし現在では、チームの外からも、ブロンコスがAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)西地区でカンザスシティ・チーフスの牙城に挑む可能性があると見られている。

ミムスにとって重要なのは、長丁場のシーズンに備えてチームの準備が本格化する中でも、常に冷静さを保ち続けることだ。

「今年の俺たちは落ち着いていて、冷静だと感じている。お互いに刺激を与え合いながら、ひたむきに努力を続けていけば、きっと何かを成し遂げられる年になるはずだ」とミムスは述べている。

サンフランシスコ・49ersから移籍後もグリーンローとフファンガが健康を維持できれば、守備コーディネーター(DC)バンス・ジョセフ率いるディフェンスは盤石な布陣となる。すでにブロンコスには、ディフェンシブエンド(DE)のザック・アレンとニック・ボニートを中心とした過小評価されがちなフロントが存在しており、コーナーバック(CB)パトリック・サーテイン二世は昨季、年間最優秀守備選手賞にふさわしいシーズンを過ごした。CBライリー・モスも着実に成長を続けており、新人のCBジャデイ・バロンの加入によって、セカンダリーにはデトロイト・ライオンズのCBブライアン・ブランチのように多彩な役割を担えるインパクトプレーヤーが加わった。

オフェンスでは、クオーターバック(QB)ボー・ニックスがシーズンを通じて大きな成長を遂げており、ペイトンHCの指揮下で2年目の飛躍が期待されている。バックフィールドにはランニングバック(RB)のR.J.ハーヴェイとJ.K.ドビンズが加わり強化され、オフェンシブラインはNFLでも屈指の完成度を誇る。そして、必要とされていたタイトエンド兼“ジョーカー”としての役割を果たす選手としてエングラムが加入した。

最大の不安要素はレシーバー陣にある。コートランド・サットン以外に、実績と安定感を兼ね備えたパスキャッチャーがいない点が懸念材料だ。ミムスは3年目で役割拡大が見込まれており、チームはフリーエージェント(FA)でベテランのトレント・シェフィールドを獲得。さらに、ドラフト3巡目指名の新人パット・ブライアントは、ペイトンHCがかつてのニューオーリンズ・セインツの名レシーバー、マイケル・トーマスになぞらえた注目株だ。その評価が2025年序盤から証明されれば、ブロンコスのロースターは層が厚いと表現するにふさわしいものとなるだろう。

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