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マイアミに戻り、ドルフィンズとの長期契約を狙うSフィッツパトリック

2025年07月29日(火) 12:39

マイアミ・ドルフィンズのミンカ・フィッツパトリック 【AP Photo/Lynne Sladky】

セーフティ(S)ミンカ・フィッツパトリックは約6年ぶりにマイアミ・ドルフィンズに戻ってきた。

戻ってくるまでの過程で、フィッツパトリックは成長を遂げている。現地28日(月)、ドルフィンズに2018年ドラフトで指名されたフィッツパトリックは、これまで所属していたピッツバーグ・スティーラーズからトレードバックされて以来、初めて報道陣に対応し、ここ5年の成長について率直に語った。

フィッツパトリックは「間違いなく、前より感情面で成熟したと言える」と説明。

「当時は感情面で未熟だったと思う。すでに言ったように、失敗から学び、その点で成長しようと努力してきた。周りの人たちのことをもっと理解し、コミュニケーションの取り方や、それを控える方法を学んできた。間違いなく、そういうことをね」

フィッツパトリックの発言は、2019年にドルフィンズを去ったときの状況と、そこから大きな成長を遂げた現在との違いを明らかにしている。ドルフィンズを去ったのは、当時のヘッドコーチ(HC)ブライアン・フローレスの起用法に不満を抱えていたことが主な原因だった。フィッツパトリックは、ドラフト1巡目で指名した選手を翌年に進んでトレードするようなチームに戻ってくることに対して不満を抱くどころか、むしろ柔軟な心構えを持ち、キャリアを始めた場所で引退したいという思いを語っている。

フィッツパトリックは「間違いない。さっきも言ったけど、チームのエネルギーや方向性を本当に気に入っている」と話し、こう続けた。

「このロッカールームの文化は、今すぐ勝ちたいという意識が強く、それは俺が望んでいるものでもある。俺が新契約を望んでいると報じられていたことは知っているけど、単純に1シーズン以上ここにいられるのかどうかを知りたかっただけだし、それは実現できた」

「今はフィールドに出て、オールプロやプロボウル級のプレーをし、チームメイトと組織から尊敬を集めて長期契約を獲得したいと思っている」

フィッツパトリックは週末に再編された契約に合意。基本給を即時現金化する形で既存の契約に1,620万ドル(約24億0,352万円)のサインボーナスが追加され、2026年に支払われる予定だった200万ドル(約2億9,673万円)を2025年に繰り上げて昇給が実現された。ドルフィンズはこの動きによって1,100万ドル(約16億3,202万円)のキャップスペースを確保し、フィッツパトリックはドルフィンズへのコミットメントを強化するための安定性を確保している。

11月に29歳の誕生日を迎えるフィッツパトリックは、キャリアの中であと一度、大型の契約延長を実現させる可能性がある。自身が信頼しているクリス・グリアGM(ジェネラルマネジャー)やマイク・マクダニエルHCが率いるドルフィンズとそうした契約を結びたいと考えているフィッツパトリックは、次のように語った。

「マイクとグリアが築こうとしている基準があると思う。それは、努力を惜しまず、規律を守り、このチームにコミットし、自分のエゴを捨てることだと思う。エゴが強く出やすいスポーツだけど、最高のチームはエゴを排除し、仮面やプライドを捨てて、オフェンス、ディフェンス、スペシャルチームで勝つフットボールをするチームだ。彼らはそういうメッセージをチームに伝えているし、俺も同じメッセージを受け取った」

フィッツパトリックの口調は、2019年にマイアミを去ったときとは大きく異なっている。おそらくピッツバーグで過ごした時間で、NFLキャリアでの立ち位置をより深く理解するために必要な経験を積んだのだろう。そして、フィッツパトリックはマイアミに戻ってこられたことを喜んでいる。

「とてもワクワクしているし、懐かしい気持ちでいっぱいだ」とフィッツパトリックはコメント。

「俺たちは2シーズン前、ここでプレーしていた。スタジアムに到着してフィールドを歩いたことを覚えている。時間が巻き戻ったような気がしたし、今もここに戻ってきて同じような気持ちになっている。もちろん、施設は違うし、とても素晴らしい施設だけど、さっきも言ったように、とても懐かしい気持ちなんだ。スタッフやトレーナーはほとんどそのままだから、昔に戻ったような感覚だった」

フィッツパトリックの意識は以前とは異なっており、ドルフィンズが目標を達成するために全力で貢献する覚悟を持っている。

【RA】