シーホークスGMシュナイダーが2031年シーズンまでの契約延長に合意
2025年07月31日(木) 10:49
スーパーボウル制覇経験のある幹部が今後もシアトルに残ることになった。
現地30日(水)、シアトル・シーホークスがジェネラルマネジャー(GM)ジョン・シュナイダーとの契約を2031年まで延長することで合意したと発表した。
シーホークスのジョディ・アレン会長は声明で「ジョン・シュナイダージェネラルマネジャーの契約延長は、彼が15年以上にわたってフットボール界で示してきたリーダーシップと成功の証です。ジョンが今後も確かな成果をあげ続け、すでにフィールド内外で勝利の文化を形成することに貢献しているマイク・マクドナルドヘッドコーチ(HC)との強力な関係を継続してくれると確信しています」と述べている。
シーホークスは今シーズン、シュナイダーGMがオフシーズンに下した決断の影響でより一層注目を浴びる可能性がある。シュナイダーGMはベテランクオーターバック(QB)ジーノ・スミスをラスベガス・レイダースにトレードしてフットボール界を驚かせた後、2024年シーズンに大活躍したサム・ダーノルドと契約。ダーノルドとマクドナルドHCの新攻撃コーディネーター(OC)クリント・クビアックにタッグを組ませている。
この動きはリスクが想定された上で決まったものであり、シーホークスの成功が期待できつつ、組織的な大打撃は避けられると見込まれている。賢明に思える判断の中で、シュナイダーGMは1年後に契約を解除する場合にサラリーキャップへの影響を最小限に抑えられる条項が含まれた契約をダーノルドと結んだ。2026年6月1日以降にダーノルドをトレードまたはリリースした場合、シーホークスは2026年にかかるダーノルドのキャップナンバーの3,390万ドル(約50億5,932万円)のうち2,750万ドル(約41億0,417万円)を節約できる。そのため、2025年はシュナイダーGMが策定した新たな計画の真価が問われるシーズンとなるだろう。
シュナイダーGMはそのようなリスクを冒せるだけの評価を得てきた。2010年にピート・キャロルHCと共に新体制の一員として採用されたシュナイダーGMは、積極的な動きを次々と展開し、シーホークスを瞬く間に強豪チームへと変貌させている。2010年と2011年に連続して7勝9敗の成績を残したシーホークスは、2013年と2014年に2年連続でスーパーボウルに進出。前者の第48回スーパーボウルでは、強力なデンバー・ブロンコスを相手に圧勝を収めた。
その勝利は、3度のオールプロ選出を誇るコーナーバック(CB)リチャード・シャーマンや、アール・トーマスとキャム・チャンセラーによる優れたセーフティ(S)コンビを擁し、“Legion of Boom(リージョン・オブ・ブーム)”と呼ばれたシーホークス守備陣の活躍によってもたらされたものであり、シュナイダーGMの最大の功績となっている。シュナイダーGMはポストシーズンに“BeastQuake(ビーストクエイク)”として知られるタッチダウンランを記録したスターランニングバック(RB)マーショーン・リンチも獲得しており、3回目のドラフトでは全体75位でウィスコンシン大学出身のクオーターバック(QB)ラッセル・ウィルソンを指名して大成功を収めた。最初のトレーニングキャンプで先発の座を勝ち取ったウィルソンは、プロボウルに10回選出され、10年間にわたってシーホークス攻撃陣の顔として活躍した。
サラリーキャップの制限がある中で、他の強豪チームと同様に、シュナイダーGMが築き上げた素晴らしいチームも再編を余儀なくされてきた。2010年代後半に主力選手のほとんどを手放した後、2022年には賢明にもウィルソンをブロンコスにトレードして大量のドラフト指名権を獲得。その後はキャロルの下でスミスを起用し、スミスはキャロルが合意のもとでチームと決別するまでの2シーズンで先発を務めた。
シーホークスは2023年シーズンも、マクドナルドをヘッドコーチに迎えて臨んだ2024年シーズンも、あと一歩のところでプレーオフ進出を逃している。
シュナイダーGMのクオーターバックに関する大きな決断は、チームを再びポストシーズンへと導く可能性を秘めている。水曜日の発表から判断すると、もしそれがうまくいかなかったとしても、シュナイダーGMの進退が問われることはないだろう。
【RA】