パンサーズWRシーレンがトレードで古巣バイキングスに移籍
2025年08月28日(木) 08:48
春に2025年シーズンについて考えを巡らせたとき、ワイドレシーバー(WR)アダム・シーレンはそれが自身のキャリア最後のシーズンになる可能性があると示唆していた。
もしそれが現実となれば、シーレンはすべてが始まった場所で最後のシーズンを過ごすことになる。
現地27日(水)、カロライナ・パンサーズがシーレンをミネソタ・バイキングスへトレードしたと、両チームが発表した。
パンサーズが2026年ドラフト5巡目指名権および2027年ドラフト4巡目指名権を得る一方で、バイキングスはベテランレシーバーのシーレンに加え、条件付きの2026年ドラフト7巡目指名権および2027年ドラフト5巡目指名権を獲得する。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートとトム・ペリセロは水曜朝の時点でこのトレードを報じていた。
35歳のシーレンは2014年から2022年までキャリア最初の9シーズンをバイキングスで過ごし、その間に1,200ヤード超えを2度達成し、プロボウルにも2度選出されている。
ミネソタ州出身で、ミネソタ州立大学からドラフト外フリーエージェントとしてNFL入りしたシーレンは、2023年春にバイキングスの現体制によって放出された。しかし、ジェネラルマネジャー(GM)クウェシ・アドフォ・メンサ、ヘッドコーチ(HC)ケビン・オコンネルらはベテランワイドレシーバーの補強を必要としていたため、今回の再契約に至っている。
シーレンは過去に3シーズンにわたって共にプレーしていたスターWRジャスティン・ジェファーソンと再びフィールドに立つことになるが、ジェファーソンは現在、ハムストリングのケガを抱えている。さらに、WR2のジョーダン・アディソンがシーズン開幕から3試合の出場停止処分を受け、ロンデール・ムーアはシーズン絶望となり、ジェイレン・ネイラーも手を負傷している状態だ。そのため、2024年ドラフト1巡目で指名したJ.J.マッカーシーを先発クオーターバック(QB)として起用する初のシーズンを迎えるバイキングスにとって、シーレンのような実績ある選手の獲得は優先事項となっていた。
シーレンはオコンネルHCのオフェンスを熟知している上に、若手QBを導いてきた経験もあるため、この役割に最適な人材だと言える。直近2シーズンはパンサーズでQBブライス・ヤングの主力ターゲットの1人としてプレーしていた。
一方のパンサーズは、2025年ドラフト1巡目で指名したテタイロア・マクミランや2024年ドラフト1巡目で指名したゼイビア・レゲットを筆頭に、2025年ドラフト6巡目で指名したジミー・ホーンJr.やキャリア2年目のジェイレン・コーカーといった若手選手を中心に構成したWR陣に明らかに自信を持っているようだ。ロースターを53人に削減する過程で火曜日にパンサーズから放出されたハンター・レンフロウは、シーレンの移籍によってチームに復帰する可能性が浮上している。
問題となるのは、これがヤングにどのような影響を及ぼすかという点だ。
ヤングはこの2シーズンでシーレンと確かな信頼関係を築いてきたように見える。シーレンは2023年にパンサーズでチーム最多となるキャッチ103回、1,014ヤードを記録し、ヤングが大きく苦戦した2勝15敗のシーズンにおいて、数少ない明るい材料の1つとなっていた。
昨シーズン、シーレンはハムストリングのケガで10試合の出場にとどまったが、それでもレシーブヤード(615ヤード)とタッチダウン数(5回)でチームトップの成績を残している。
ヤング率いるパンサーズは最もベテランのワイドレシーバーを失った状態で前進することになった。一方、シーレンはミネソタへ戻り、キャリア最後となる可能性があるシーズンに臨む。
【RA】