ジャガーズが2026年ドラフト指名権と引き換えにライオンズWRパトリックを獲得
2025年08月28日(木) 10:29
ジャクソンビル・ジャガーズがベテランのワイドレシーバー(WR)を獲得した。
現地27日(水)、ジャガーズがデトロイト・ライオンズとのトレードで2026年ドラフト6巡目指名権と引き換えにWRティム・パトリックを獲得したと発表。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロは水曜日、正式な発表が行われる前にこのトレードについて報じていた。
2022年をACL(前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)、2023年をアキレス腱(けん)のケガで棒に振った31歳のパトリックは、昨シーズンにライオンズで16試合に出場し、キャッチ33回で394ヤード、タッチダウン3回を記録した。
2017年にドラフト外フリーエージェントとしてNFL入りしたパトリックは、2018年から2021年にかけてデンバー・ブロンコスで2,009ヤード、タッチダウン12回をマーク。体格と優れたキャッチ力を生かし、サイドライン付近やレッドゾーンでの脅威として700ヤード超えを連続で達成した。ブロンコスの将来を担う選手の1人と見なされていたパトリックは、2021年に3年3,450万ドル(約50億8,309万円)の契約延長にサイン。しかし、その後にケガが相次ぎ、プレーメイキング能力を大きく損なってしまった。
昨オフシーズンに健康を取り戻したパトリックは、ブロンコスから放出された後にライオンズと契約。NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)をけん引するライオンズのWR3としてプレーし、アモン-ラ・セント・ブラウンやジェイムソン・ウィリアムズを補完するポゼッションレシーバーとして活躍した。
ベテランのパトリックは今後、ジャクソンビルへ移り、キャリア2年目のブライアン・トーマスJr.や新人のトラビス・ハンター、25歳のディヤミ・ブラウンといった若手がそろうWR陣でベテランとしての存在感を示すことになる。ヘッドコーチ(HC)リアム・コーエンは若手中心のWR陣に、リザーブとして起用でき、レッドゾーンでのターゲットにもなり得るサイズと経験を兼ね備えたベテラン選手を加えた。そして、パトリックは出場機会に恵まれなかったライオンズのオフェンスから、役割を確立するチャンスがより大きいチームへ移っている。
パトリックは今季のトレーニングキャンプで精彩を欠き、デプスチャート上で新人のアイザック・テスラーに追い抜かれていたと報じられている。ドラフト3巡目指名を受けたテスラーがキャンプとプレシーズンを通じてプレーメイキング能力を見せたため、ライオンズとしては彼に十分な出場機会を与える必要があった。パトリックがジャガーズに移籍した今、テスラーのチーム内での立ち位置は完全に確定したと言える。
身長約193cm、体重約97kgのテスラーは、パトリックが抜けることで生じるライオンズWR陣のサイズ不足を補う存在だ。さらに、テスラーが持つフィールドを広げる能力――負傷後のパトリックに一貫して欠けていたもの――はライオンズのオフェンスにさらなる爆発力をもたらすだろう。
プレシーズンを通じて、ライオンズがテスラーの成長を促すために出場機会を与える必要があることは明らかだった。テスラーはすでにデプスチャート上でパトリックを上回っていたかもしれないが、水曜日のトレードによってシーズン初戦から十分なプレー機会を得られることが確実となっている。
【RA】