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イーグルスに敗れ、QBマホームズの加入後初めて開幕2連敗を喫したチーフス

2025年09月16日(火) 10:32

カンザスシティ・チーフスのパトリック・マホームズ 【AP Photo/Charlie Riedel】

カンザスシティ・チーフスは現地14日(日)に20対17でフィラデルフィア・イーグルスに敗れ、クオーターバック(QB)パトリック・マホームズが加入してから初めて開幕から2連敗を喫した。

2月に臨んだ第59回スーパーボウルで圧倒された相手に再び敗れたこと自体が痛手だが、試合の分かれ目となったプレーがマホームズとタイトエンド(TE)トラビス・ケルシーの間で生まれたことは、より受け入れ難い結果となっている。

13対10でリードを許す中、チーフスは第4クオーター序盤に敵陣6ヤード地点まで攻め込んだ。しかし、セカンドアンドゴールの場面でマホームズのパスはケルシーの手をすり抜け、イーグルスのセーフティ(S)アンドリュー・ムクバの手に渡った。ボールを手にしたムクバはゴールラインから41ヤードを走ってリターン。チーフスの新人レフトタックル(LT)ジョシュ・シモンズがタッチダウンを阻止するタックルを決めていなければ、ムクバはそのまま走り抜けていたかもしれない。

そのプレーはマホームズとケルシーが何千回も繰り返してきたものだが、マホームズによると、ほんの少しタイミングがずれていたという。

マホームズは試合後に「投げたのが少し早すぎた。体にあたるように投げられていたら、彼はボールをキャッチしてタックルを受けながらでもエンドゾーンに到達していたはずだ」と報道陣に話している。

イーグルスはその直後の攻撃で得点を挙げた。QBジェイレン・ハーツがこの試合最大のパス――ワイドレシーバー(WR)デボンタ・スミスへの28ヤードのパス――を決め、点差を2ケタにするきっかけを生み出したのだ。チーフスは試合時間残り3分で得点したものの、ボールを取り返すことはできなかった。イーグルスは試合を決定づけるタッチダウンを含め、複数のタッシュプッシュランを成功させてチーフスを下している。

今年の春季リーグミーティングでタッシュプッシュの禁止案は可決されなかった。可決には24票が必要だが、投票結果は賛成22票、反対10票だった。そのため、一部のコーチからは批判があるものの、今季もこのプレーは合法のままとなっている。

日曜日の試合では、イーグルスのオフェンシブラインマンがタッシュプッシュプレーでスナップ前に動いたように見える場面が複数あったが、フォルススタートの反則は取られなかった。チーフスのヘッドコーチ(HC)アンディ・リードは試合後、日曜日の試合における疑わしいプレーを見返すつもりだと述べている。

リードHCはそのプレーについて「狙うのは相手を突破することだ。相手が少し早く動いた場面がいくつかあったかもしれないが、そこは確認してみる」と語った。

イーグルスが試合時間残り約5分の時点で、タッシュプッシュで第1ダウンを獲得した際に激怒している様子だったチーフスのディフェンシブタックル(DT)クリス・ジョーンズは、そのようなプレーを敗北の言い訳にしてはいけないと語り、次のようにコメントしている。

「すべての判定が正しいとは限らないだろ。俺たちが見ていても、審判が15から20フィート離れていることもある。彼らがそういう小さな部分を見逃すことはある」

「(イーグルスのオフェンシブラインマンが)何度か動いたと俺たちは思っている。でも審判が見てなかったから次のプレーに集中するしかない」

チーフスが開幕から2連敗を喫するのは、リードHCの就任2年目にあたる2014年以来のことだ。その年のチーフスは最終的に9勝7敗でシーズンを終え、プレーオフ進出を逃した。

チーフスが最初の2試合で敗れた方法も注目に値する。チーフスは2023年シーズン第16週のラスベガス・レイダース戦以降、1ポゼッション差の試合で負けたことがなかった。しかし、今季は開幕から2試合連続で1ポゼッション差の敗北を喫している。

「あの試合については私が全責任を取る」とリードHCは語った。

【RA】