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ファルコンズが7年在籍したKクーを放出、新先発としてパーカー・ロモと2年契約

2025年09月20日(土) 10:26

アトランタ・ファルコンズのヤンオエ・クー【AP Photo】

キッカー(K)ジョン・パーカー・ロモが現地14日(日)夜に完璧なパフォーマンスを見せたことで、Kヤンオエ・クーのアトランタ・ファルコンズでの時間が終わったことはほぼ確実となった。

それは現実となり、ファルコンズは金曜日にクーを放出している。クーはその5日前、ファルコンズが敵地でミネソタ・バイキングスを22対6で下した試合でインアクティブとされ、チームにも帯同していなかった。

一方、ロモ――ヘッドコーチ(HC)ラヒーム・モリスが金曜朝に今週末のカロライナ・パンサーズ戦で先発すると発表していた――はチームのアクティブロースターに加わるために2年契約にサインしたと、『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロとマイク・ガラフォロが報じている。ファルコンズはその直後にロモとの契約を正式に発表した。

クーの退団は、やや衝撃的な展開となったここ数週間を締めくくるものとなったが、こうした動きの兆しは、クーにとってキャリア最悪のシーズンとなった昨季にすでに現れていた。

クーはプレシーズンに、インターナショナル・プレーヤー・パスウェイ(IPP)プログラムを通じてNFL入りしたレニー・クリーグとのポジション争いを制した。しかし、タンパベイ・バッカニアーズに23対20で敗れたシーズン初戦で、同点に迫るための44ヤードのフィールドゴールに失敗。これがファルコンズの一員として蹴った最後のキックとなった。

ファルコンズで迎えた7シーズン目の初戦で、クーはフィールドゴールを3回中2回成功させ、エクストラポイントは2回中2回成功した。最も長い試みは、前述の44ヤードのキックだった。

ファルコンズはクーの失敗から2日後に練習生としてロモと契約し、チームが新たな方向へ進む可能性を示唆。そして、シーズン第2週のバイキングス戦に向けてロモを昇格させ、クーをチームに同行させなかった。昨季にバイキングスで4試合に出場したロモは、フィールドゴール5回とエクストラポイント1回をすべて成功させ、実質的にクーの退団を決定づけた。

今後はロモが先発を務めるが、クリーグも練習生としてチームに残っている。ドイツ出身のクリーグは3月27日にサインボーナスと保証された基本給を含む3年契約をファルコンズと締結。クリーグは2月に実施されたNFLスカウティングコンバインで大きな注目を集めた選手だ。

現在31歳のクーは昨季、フィールドゴールの成功が34回中25回にとどまり、その成功率(73.5%)は2019年にファルコンズに加入して以降、前回の自己最低値から13ポイントも低い数字となった。

2017年にドラフト外フリーエージェントとしてNFL入りした韓国生まれのクーは、ロサンゼルス・チャージャーズでキャリアを始めたものの苦戦し、4試合を終えた時点でウェイバーにかけられた。

現在は活動休止中のアライアンス・オブ・アメリカン・フットボール(AAF)で堅実な活躍を見せたことにより、ファルコンズとの契約を通じてNFLに復帰したクーは、リーグのトップキッカーの仲間入りを果たした。特に、2020年は素晴らしい活躍を見せ、フィールドゴール成功数(37回)でNFLトップに立ち、成功率94.9%を記録してプロボウルに選出された。

クーは2024年に苦境に陥るまで、ファルコンズにとって不動の存在だった。その時代は終わったものの、NFLでは絶え間なくキッカーが入れ替わるため、クーが別のチームでプレーする可能性は高い。

【RA】