ニュース

49ersのDEボサがカーディナルス戦でACL断裂の可能性

2025年09月23日(火) 09:36

サンフランシスコ・49ersのニック・ボサ 【Brooke Sutton via AP】

サンフランシスコ・49ersは現地21日(日)にアリゾナ・カーディナルスに勝利して戦績を3勝0敗に伸ばしたが、その中で大きな痛手を負った。

スターディフェンシブエンド(DE)ニック・ボサが日曜日の試合でシーズン終了につながるACL(前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)断裂に見舞われたと、『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが状況を知る人物の話をもとに報道。その後、49ersのヘッドコーチ(HC)カイル・シャナハンは、ボサが右膝のACLを断裂して手術が必要となるため、今季の残る試合を欠場する見込みだと発表した。

今シーズン最初の2試合でそれぞれ1回のサックを記録したボサは、カーディナルス戦でわずか14回のスナップに参加した後に膝の負傷でフィールドを離れた。ボサはサイドラインで処置を受けた後、歩いてロッカールームへ向かう際に親指を下に向けるサインを示し、その時点で悪い診断結果を予感させていた。

カーディナルス戦を終えた後、シャナハンHCはボサのACLが無事であることを願っていると報道陣に述べたが、その後の画像診断で厳しい現実が明らかになっている。

ボサがACLを断裂したのはNFLキャリアで2度目だ(2020年にも断裂)。また、高校最終学年の2015年には部分断裂も経験している。

ディフェンス部門年間最優秀選手賞に輝いた経歴を持つボサの代わりとなる者はいない。2022年にサック数(18.5回)でリーグトップに立ったボサは、キャリア通算で64.5回のサックを記録しており、プロボウルには4年連続で選出されている。キャリアでプロボウルに選出されなかったのは、ACLを断裂した2020年だけだ。

ボサが大半の試合を欠場した2020年、49ersは6勝10敗でプレーオフ進出を逃した。また、ボサの出場が14試合にとどまった昨季も同様に、6勝11敗という成績にとどまっている。一方、ボサが16試合以上に出場した4シーズンでは、少なくともNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップゲームに進出してきた。

守備コーディネーター(DC)ロバート・サラー率いる49ersのディフェンスは、オフシーズンにDEブライス・ハフを獲得。ハフはニューヨーク・ジェッツでサラーがヘッドコーチを務める中でプレーしていた経験を持つ選手だ。3週間を終えた時点で、ハフはクオーターバック(QB)プレッシャー(11回)でチームトップに立っており、サック数(2回)でもボサと並んでチーム最多となっている。今後は負担が増える中でハフが現在の成績を維持できるかが問題となるだろう。

ドラフト1巡目指名を受けた新人DEマイケル・ウィリアムズは今シーズン序盤から存在感を示し、QBプレッシャー9回、QBヒット1回を記録している。49ersはボサ不在の中、この新人選手により大きな役割を期待することになるはずだ。

ボサのように試合の流れを変えられるエッジラッシャーに頼れなくなることで、サラーDCにとっては相手クオーターバックに混乱をもたらすことへのプレッシャーがこれまで以上に高まるだろう。

ボサは49ersの中でケガによって離脱する最新の選手となっている。QBブロック・パーディー(つま先/肩)は過去2試合を欠場し、ワイドレシーバー(WR)ジャワン・ジェニングス(肩/足首)は出場と欠場を繰り返してきた。昨季に膝を負傷したWRブランドン・アイユークは現在もPUP(故障者)リストに登録されており、セーフティ(S)マリク・ムスタファ(膝)もPUPリスト入りしている。49ersはすでに、タイトエンド(TE)ジョージ・キトル(ハムストリング)、ランニングバック(RB)パトリック・テイラーJr.(肩)、オフェンシブタックル(OT)ベン・バーチ(足首)、OTスペンサー・バーフォード(膝)を含む10人の選手を故障者リザーブ(IR)に登録している状態だ。

【RA】