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トム・ブレイディが利益相反の懸念を一蹴、批判者は「偏執的で疑り深い人たち」と指摘

2025年09月25日(木) 11:27

トム・ブレイディ【AP Photo/Erin Hooley】

トム・ブレイディが『Fox Sports(Foxスポーツ)』のNFLアナリストであると同時にラスベガス・レイダースの少数株主であるという二重の役割に対して寄せられている懸念に言及し、利益相反があると考えているのは“偏執的で疑り深い人たち”だけだと述べた。

ブレイディは現地24日(水)に公開した自身の週刊ニュースレター『199』で、この懸念について言及している。

レイダースが9月15日に20対9で敗れたロサンゼルス・チャージャーズ戦の途中に、ブレイディがレイダースのコーチングブースでヘッドセットを着用している姿がテレビで映し出された後、彼への疑念は一層強まった。

ブレイディは次のようにつづっている。

「僕はフットボールが大好きだ。その本質は原則に則ったゲームだ。これまでに収めてきたすべての成功を考えると、このスポーツに対して道徳的、倫理的な義務があると感じている。だからこそ、僕の2つの役割が交わる点は、偏執的で疑り深い人たちが考えているような対立点ではない。むしろそこから僕の倫理的義務、つまり、僕にすべてを与えてくれたこのゲームを成長させ、進化させ、向上させるという義務が生まれるんだ」

NFLは、オーナーが試合中にコーチブースに座ったりヘッドセットを着用したりすることを禁止する規則は存在しないため、ブレイディは何の規則にも違反していないとしている。

ブレイディはレイダースが8月16日にホームで臨んだサンフランシスコ・49ersとのプレシーズンゲームでもブースにいた。レイダースがこれから挑む日曜日以外のプライムタイムゲームでブレイディがブースに赴くかどうかは分からない。レイダースは11月6日(木)に敵地でデンバー・ブロンコスと戦い、11月17日(月)にダラス・カウボーイズをホームに迎える予定だ。

NFLはこれまでブレイディのキャスターとしての活動に制限を設けてきたが、今シーズンは一部の制限を緩和している。現在、ブレイディは試合前の放送制作会議に、オンラインまたは『Zoom(ズーム)』を通じて参加することが認められているが、他チームの練習を見学したり、チームのトレーニング施設に立ち入ったりすることは依然として禁止されている状態だ。

そうした特別なルールは、7度のスーパーボウル制覇経験を持つ元クオーターバック(QB)のブレイディが、レイダースの株式の5%を所有していることを理由に設けられた。

レイダース(1勝2敗)は日曜日にシカゴ・ベアーズを迎え撃つ。ブレイディは先週に行われたベアーズ対ダラス・カウボーイズ戦の実況を担当したが、ベアーズのヘッドコーチ(HC)ベン・ジョンソンは先週、そのことについて心配していないと述べている。

ジョンソンHCは先週、ブレイディが制作会議に参加することについて質問された際に「私たちは週ごとに戦術的な内容を変更している。彼が映像を見たとしても、世界中の誰もが今見ているものと同じものを見ることになるだろう。起用選手に関しても、基本的には同じことだ」と述べ、こう続けた。

「彼に面と向かって“おい、こんなことをケイレブ・ウィリアムズにするな”なんて言うつもりはない。チーム内の秘密が共有されるわけではないし、正直に言うと、大した問題ではないと思っている」


記事提供:『The Associated Press(AP通信)』


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