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3試合連続でファンブルを喫したことに「今も腹が立っている」レイブンズRBヘンリー

2025年09月26日(金) 08:55

ボルティモア・レイブンズのデリック・ヘンリー【Michael Owens via AP】

シーズン第3週を終えた時点でボルティモア・レイブンズの成績は1勝2敗となっており、強豪相手の2試合でいずれも敗れ、スターランニングバック(RB)デリック・ヘンリーのボールセキュリティに関する問題も浮上している。

休む暇はない。ホームでデトロイト・ライオンズに敗れたレイブンズは次戦で敵地へ乗り込み、昨年度のAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)王者であるカンザスシティ・チーフスと対戦する予定だ。ヘンリーがファンブルの問題を修正する時間もほとんどないまま、再び大一番に臨むことになる。

チーム公式サイトによると、ヘンリーは現地24日(水)に「今も自分に腹が立っている」と語り、こう続けたという。

「あまりくどくど言いたくはないけど、これは解決しなきゃいけない問題だ。この問題を解決するために、できる限りの努力はしている。今はきついよ。何週間も続いているからな。3週連続なんて本当に異常だ」

「自分以外誰も直せない。男らしく受け止めている。それに伴うことをすべて受け止める。チームのためにボールを守ることは俺の責任だ。今は自分の信念が試されている。ただ信じ続け、取り組み続けるしかない。チームメイトを失望させている気がするけど、そんなことはしたくないんだ」

一貫性を誇る模範的な存在として知られてきたヘンリーは、今もなお頑強で爆発力があり、相手に恐怖を与える存在だ。これまでの最大の懸念といえば、自分を止めるためだけに配置された複数のディフェンダーを突破することだけだった。しかし、最近の状況により、レイブンズが重要な局面でヘンリーを起用するのをためらう理由ができてしまっている。

月曜夜に行われたライオンズ戦の後半でヘンリーのキャリー数は3回にとどまり、第4クオーターに再び起用されるまでチームの攻撃プランから外れたように見えていた。第4クオーターの2回目のドライブでは、ライオンズのディフェンシブエンド(DE)エイダン・ハッチンソンに背後からボールを叩き落とされ、3週間で3度目のファンブルを喫し、再び攻撃権をライオンズに渡す結果となった。

ヘンリーはサイドラインで明らかに取り乱していたが、長年にわたって信頼されてきたランニングバックとしては当然の反応だと言えよう。2022年シーズン第18週から2024年シーズン終了までに記録した683回のタッチで、ヘンリーがファンブルしたのはわずか3回だった。

一方、今シーズンはたった43回のタッチで同じく3回のファンブルを喫している。

レイブンズがヘンリーへの信頼を失ったわけではない。少なくとも表向きはそうで、ヘッドコーチ(HC)ジョン・ハーボーは水曜日にヘンリーを擁護する発言をしている。ヘンリーがレイブンズの攻撃戦略においてどれほど重要かを考えれば、それは賢明な対応だと言えよう。

ハーボーHCは「彼は自分自身が一番ひどい批評家だと言うが、私はむしろ最高の批評家だと言いたい。彼はものすごく責任感が強い。自分の仕事にあれほど真剣に向き合い、あれほどの実績と才能があって優秀で、しかも努力を惜しまない選手を、コーチが心配する必要などない。私はデリック・ヘンリーについてまったく心配していない」と述べた。

報道陣の前でスター選手を批判することには何の意味もない。ハーボーHCはこの事実をよく理解している。また、レイブンズが敗れたのはヘンリーのファンブルだけが原因ではない。クオーターバック(QB)ラマー・ジャクソンが7回もサックされた上に、相手になんと224ヤードものランを許したことも敗因となっている。

レイブンズの目標は変わらない。それはAFC北地区を制し、可能な限り上位のプレーオフシードを獲得することだ。それを成し遂げるには、ヘンリーが最高の状態でいる必要がある。

【RA】