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テキサンズHCライアンズがSガードナー・ジョンソンの放出は自身の判断と明言

2025年09月26日(金) 10:01

ヒューストン・テキサンズのヘッドコーチ(HC)デミコ・ライアンズ【AP Photo/Gary McCullough】

セーフティ(S)C.J.ガードナー・ジョンソンがわずか3試合で放出されたことは多くの人を驚かせたが、ヒューストン・テキサンズのヘッドコーチ(HC)デミコ・ライアンズは現地24日(水)にその決定について説明した際にまったく迷いを見せなかった。

ライアンズHCは詳しい説明を避け、ガードナー・ジョンソンの放出が自身の判断だったという事実のみを明かした。それが小さな謎の最初の手がかりだ。

『Houston Chronicle(ヒューストン・クロニクル)』によると、ライアンズHCは「前進するというのは私の判断だった。チームにとって何が最善かは分かっている。ヘッドコーチである自分の判断として、チームにとって最善だと思った。だからこの決定を下した」と述べたという。

論理的に考えれば、0勝3敗のテキサンズにとっては優秀な選手をできる限り多く保持することが最善策となるはずだ。ガードナー・ジョンソンは才能に関して言えば確かに貴重な存在だが、ライアンズHCが信念を持ってこの決断を下したことを踏まえると、その才能よりも問題点が勝っていたと考えられる。

その波乱に満ちたキャリアを見れば、ガードナー・ジョンソンがいかに所属チームで疎まれてきたかがよく分かる。ガードナー・ジョンソンは7年間でニューオーリンズ・セインツ、フィラデルフィア・イーグルス、デトロイト・ライオンズ、テキサンズと4つのチームを渡り歩き、イーグルスには2度在籍した。

ガードナー・ジョンソンはNFLキャリアにおいて、その振る舞いからライバル(敵と言っても過言ではない)を作り出すことで知られている。才能を兼ね備えた容赦ないトラッシュトーカーとして知られるようになったガードナー・ジョンソンは、必ずしも協調性があるわけではなかった。『The Athletic(ジ・アスレチック)』のマイク・ジョーンズが昨年に実施した匿名の選手アンケートでは、NFLで最も厄介な選手に選ばれ、ある選手は端的に“ぺちゃくちゃうるさい”と評している。

チームが好調なとき、ガードナー・ジョンソンの情熱的な性格は称賛される。一方でうまくいっていないとき、その激しい言動は建設的というよりむしろ不愉快なものと捉えられてしまう。

ライアンズHCは直接的には言わなかったが、今オフシーズンに加入したガードナー・ジョンソンの気性の荒さは、ライアンズHCがロッカールームやフィールドで築いてきたチームのスタイルには合わなかったようだ。

「私の最優先のルール、あるいはチーム全体のルールはいつもチームを守ることだ」と述べたライアンズHCはこう続けている。

「ヘッドコーチである自分が率先して、チームを最優先にするという考え方を全員が共有していることを確認することから始まる・・・決して1人の選手だけでも私個人だけでもない。チームとして団結することで勝利をつかみ、素晴らしい成果を挙げることができるのだ」

今のところ、ライアンズHC率いるチームはあまり良い状況とは言えない。テキサンズは3試合すべてを1ポゼッション差で落とし、主要なディフェンス指標の多くで中位に位置している。厳しい滑り出しとなったことで高まっているプレッシャーを感じているに違いない。

団結して守りを固める時があるとすれば、それはまさに今だ。そして時には、全員がそこに加わって旅を続けられないこともある。

ライアンズHCは「私はヘッドコーチとして、他人が難しいと感じる決断を下さねばならない」と述べ、次のように続けた。

「だが、それがチームのためであり、チームこそがすべてだという自分の基本的な価値観に忠実である限り、どんな決断も容易いものだ」

「自分たちの現状を把握している。組織やチーム、ロッカールームにいる全員が何を大事にしているかも、どんな人間であるかも理解している。つまり、私は全員から正しい判断を下すことを期待されているし、選手たちのために必ずそうするつもりだ」

【RA】