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ジャガーズHCコーエンと49ersのDCサラーが「サインスティール」発言をめぐって衝突

2025年09月29日(月) 14:17

ジャクソンビル・ジャガーズのリアム・コーエンとサンフランシスコ・49ersのロバート・サラー【NFL】

サンフランシスコ・49ersの守備コーディネーター(DC)ロバート・サラーとジャクソンビル・ジャガーズのヘッドコーチ(HC)リアム・コーエンは試合前から、“ルール違反ではない”サインのスティールをめぐって対立していた。現地28日(日)の試合後にも、それは続いたようだ。

ジャガーズが26対21で49ersを下した試合の終了後、コーエンHCがオフェンシブラインマン(OL)ロバート・ヘインシーに抑えられつつ、サラーDCに向かって怒鳴っている姿が見られた。

「大したことじゃない。私たちの間だけにとどめておく。それだけだ」とコーエンHCは話している。

フィールドを後にする2人のコーチがお互いに怒鳴りあっているのは、とても“大したことじゃない”とは言えない様子だった。以前、サラーDCはコーエンHCのスタッフが、守備陣のサインを――合法的に――盗むことにかけては“エリート”だと発言していた。

コーエンHCは試合前にこれらの発言について尋ねられた際、それを受け流して何も語らなかった。しかし、何が起こったのかを目の当たりにしていた選手たちは、それをモチベーションにして日曜日の試合を迎えていたようだ。

「使えるものはなんだって使うんだよ」とクオーターバック(QB)トレバー・ローレンスは言う。

「タダで燃料をくれるっていうなら、使ってやる。そういうことはよくあるんだ。でも結局、試合でプレーしなきゃいけないのは自分たち。そういうことはあまり重要じゃない。やるべきことをやって実行し、試合に勝利する道を見つける。それが今日の俺たちがやったこと。だから、最高の気分だ」

サラーDCは木曜日に、ロサンゼルス・ラムズでショーン・マクベイの下、また、ミネソタ・バイキングスでケビン・オコンネルの下で働いていたコーチの多くが、サインのスティールに長けているとコメント。コーエンHCはロサンゼルスで4年間をマクベイのスタッフとして送っている。ジャガーズの攻撃コーディネーター(OC)グラント・ユディンスキーは、過去3年間をバイキングスのオコンネルの下で過ごしていた。

サラーDCは「彼らには合法的で、とても高度なサインスティールのシステムがあって、それを通じて常に有利な状況にするための道を見つけている。それにかけては、彼らは素晴らしい仕事をしているんだ。だから、サインに関しては巧みにやらなきゃならないし、コミュニケーションも洗練して、フィールド上で何かをもらさないようにしなきゃならない。彼らはそこに関してはエリートだ」と述べていた。

49ersのヘッドコーチであるカイル・シャナハンは、サラーDCはジャガーズのスタッフを称賛しようとしていたのだと思うが、“サインスティール”といった言葉を使用したことで、それが損なわれたと話している。

シャナハンHCは試合後のやりとりを見ていないとのことだが、こういった騒動がそれほど重要なものになることはないと考えている。

「(試合の週に)それについてはカタをつけようとしていた。何があったのかを見ていないから、あまり分からないんだが」と話したシャナハンHCはこう続けた。

「(コーエンが)そのことにそれほど敏感になるべきだとは思わない。とは言え、起こってしまったことは仕方ない。それほど心配していない」

サンフランシスコのサラーの下で4年間を送り、今はジャガーズに所属するディフェンシブラインマン(DL)のアリク・アームステッドは、今回のことが大きな問題ではないと考えている。

「コーチ同士がバチバチになることはあるだろ。彼らは2人とも素晴らしいコーチだし、どちらも明らかに熱血だ。正直、大したことじゃないと思う」とアームステッドは話した。

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