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試合後に意味深な投稿で「不満を爆発させた」と認めたイーグルスWRブラウン

2025年10月02日(木) 12:13

フィラデルフィア・イーグルスのA.J.ブラウン【Aaron M. Sprecher via AP】

フィラデルフィア・イーグルスは現地9月28日(日)に素晴らしい勝利を収め、4勝0敗となった。しかし、ワイドレシーバー(WR)A.J.ブラウンは試合後に自分がチームの一員であると感じていない様子を見せた。

タンパベイ・バッカニアーズに31対25で勝利した数時間後に、ブラウンは聖書の内容を引用した意味深なメッセージをソーシャルメディアに投稿。

ブラウンは試合後に『X』に「歓迎されず、話が聞き入れられないなら、静かに身を引け。騒ぎを起こすな。肩をすくめてそのまま立ち去れ」とつづっている。

その3日後、ブラウンはロッカールームに集まった報道陣に、自身の投稿の意図を説明した。

『The Philadelphia Inquirer(フィラデルフィア・インクワイアラー)』のジェフ・マクレーンによると、ブラウンは「まず、最初に言っておきたいのは、俺が日曜日の試合後に不満を爆発させてしまったのは明らかだということ」と語り、こう続けたという。

「メディアには話さなかった。不満を晴らす機会があったのに、そのまま爆発させてしまったのは自分のせいだ。その点についてはすべて責任を取る」

「“Twitter(ツイッター)”の投稿はチーム内の誰かに向けたものではなかった。コーチ陣でもクオーターバックでも、GM(ジェネラルマネジャー)でも、誰でもない。責任はすべて自分で取る。コーチ陣ともクオーターバックともオープンなコミュニケーションを取っている。コーチ――KP(ケビン・パトゥーロOC/攻撃コーディネーター)やニック(シリアニHC/ヘッドコーチ)――とは毎週、チームの方向性を一致させるために話し合っている」

ブラウンは4試合でキャッチ14回、151ヤード、タッチダウン1回を記録。151ヤードのうち109ヤードは、シーズン第3週に激しい展開の末に逆転勝利したロサンゼルス・ラムズ戦で記録したものだ。

今シーズンにブラウンがオフェンスから外されたことはない。シーズン初戦からラムズ戦で逆転劇が展開されるまでの10クオーターで、パス攻撃が奇妙なほど使われなかった状況でもそうだ。ブラウンはシーズン初戦でターゲット1回にとどまったものの、その後の3試合では8回以上ターゲットになっている。しかし、バッカニアーズ戦では9回のターゲットに対して2回のキャッチ、7ヤードの獲得にとどまった。

ブラウンは「自分たちに課している基準の高さからくるフラストレーションは、普通のことだと思う」と説明。

「オフェンスには才能のある選手がたくさんいるし、はっきり言うと、ディフェンスやスペシャルチームが陰でチームを支えてくれている」

「改善すべきところを改善し、足並みをそろえて、自分たちができると言っているレベルでプレーし、あるべき姿にならなきゃいけない。それが、俺たちが言っている基準だ。だから、不満を抱くのは簡単だし、当然のことだとも思う。でも、それを爆発させたらだめだ」

シリアニHCはブラウンの性格を理解しており、スターレシーバーとしてオフェンスでより大きな役割を果たしたいという気持ちから出た行動だと認識している。シリアニHCは報道陣に対し、“ブラウンのプレー意欲や良いチームメイトでありたいという思い、このチームに居続けたいという気持ちに疑問を持ったことはない”と述べた。

今回初めてブラウンが不満を表明したのであれば、シリアニHCはもっと動揺していたかもしれない。しかし、彼らは過去にもこうした状況を経験しており、ブラウンは昨季の12月に不振が続いた際にも批判と騒動の的となっていた。

ブラウンやクオーターバック(QB)ジェイレン・ハーツをはじめとするイーグルスの選手たちは問題を解決し、第59回スーパーボウルで勝利を収めた。

もしこれが誰もが認めるスタープレーメーカーを擁する優勝候補チームであることの代償であるとすれば、受け入れるしかないだろう。シリアニHCにはトラブルを乗り越えるのに十分な経験があるが、そろそろブラウンを中心としたゲームプランを練った方がいいかもしれない。

【RA】