報道陣の質問に言葉を発さずに対応したブラウンズ新人QBサンダース
2025年10月02日(木) 14:43
クリーブランド・ブラウンズは現地1日(水)に先発クオーターバック(QB)を変更したが、シェドゥーア・サンダースはその対象ではなかった。
それを踏まえると、サンダースがその後の会話や議論に含まれないと考える人もいるかもしれない。しかし、それは間違いだ。水曜日にロッカールームで臨んだ取材で、サンダースは手短に報道陣に対応し、声を出さずに口だけ動かすという手段をとった。これにより、ブラウンズがジョー・フラッコからドラフト3巡目指名したディロン・ゲイブリエルへの先発交代を正式に発表した日に、ドラフト5巡目指名選手であるサンダースにも注目が集まっている。
「ブラウンズの新人シェドゥーア・サンダースはQB交代と自身のQB3としての役割に関する質問に身振り手振りで答えただけだった」
Browns rookie Shedeur Sanders only pantomimed answers to questions about the QB change and his role as QB3. pic.twitter.com/YmXjvj6YYc
— 𝚂𝚙𝚎𝚗𝚌𝚎𝚛 𝙶𝚎𝚛𝚖𝚊𝚗 (@Spencito_) October 1, 2025
サンダースが水曜日に言葉を発さずに身振りで応じたのには理由があった。6日前、サンダースはNFL全体のクオーターバックのプレーを率直に評価し、それが自身の立場にどう関係するかについても語った。報道陣に「今のリーグのクオーターバックのプレーを見れば、俺の方がもっとやれるってことが分かる」とコメントしたサンダースは、自身の準備が整っていることを確信しているとも話していた。
ディオン・サンダースの息子であることを踏まえると、あふれんばかりの自信を見せていることにも納得できるだろう。シェドゥーア・サンダースはジャクソン州立大学とコロラド大学で注目を集め始めた頃から、自信に満ちたクオーターバックであり続けている。
しかし、デプスチャートで3番手に位置するドラフト5巡目指名選手から発せられる自信に満ちた発言は、ブラウンズが不要な注意を集める原因になりかねない。コーチ陣はそうした状況を嫌い、気を散らすものだとみなすことが多い。
先週金曜日にサンダースの成長状況について尋ねられたステファンスキーHCは、肯定的ではあるものの、曖昧な評価を示した。
ステファンスキーHCは『Cleveland.com』のメアリー・ケイ・キャボットに対し、「ああ、彼はよくやっているし、私は選手全員が準備できていると感じていることを期待している。メアリー・ケイ、彼らはとても熱心に取り組んでいる」と語り、こう続けている。
「私たちは選手たちとたくさんの取り組みをしている。新人もベテランも関係なく全員と、使える時間をすべて一緒に過ごし、フィジカル面やメンタル面の準備を整えている。ウエイトルームでも、会議室でも、フィールドでもそうだ。つまり、チームの全員が懸命に取り組んでいる」
自身の発言が注目を集めてから1週間後、サンダースは報道陣からブラウンズのクオーターバック事情や、2人の新人QBにとってのフラッコの重要性に関する質問を受けても沈黙を守ることを選んだ。サンダースは報道陣の視線をフラッコやゲイブリエルに向けさせることもできたかもしれない。しかし、サンダースは最善の妥協案だと考えた方法で対応した。
ブラウンズのクオーターバック事情が話題になるたび、サンダースの名前は必ず出てくる。ブラウンズが7月下旬にトレーニングキャンプを開始して以来、チームを追う者たちの関心は常にそこに集中していた。そして、1カ月にわたってオフェンスの不調が続いたことで、QBの交代は必要になった。
ゲイブリエルは日曜日にロンドンでのミネソタ・バイキングス戦でフィールドに立った瞬間から注目の的となるだろう。ゲイブリエルが目立った活躍を見せなければ、サンダースの名前が話題に上がり続けることが予想される。
【RA】