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ジャガーズ戦の崩壊を受けて「すでに負け過ぎている」とチーフスQBマホームズ

2025年10月08日(水) 12:06

カンザスシティ・チーフスのパトリック・マホームズ【AP Photo/Phelan M. Ebenhack】

現地6日(月)夜、カンザスシティ・チーフスはジャクソンビル・ジャガーズの本拠地で行われた試合で31対28の逆転負けを喫した。14対0と完璧な立ち上がりを見せながらも、ミスと反則、そして好機を逃すプレーが重なり、勝利を手放す結果となった。

「正直、最悪だ」とクオーターバック(QB)パトリック・マホームズは語る。

「勝てる試合を自分たちで逃したんだからね。ああいう形でリードを奪っておきながら、最後まで守りきれないのは本当に悔しい」

チーフスはゴールライン付近でQBトレバー・ローレンスのファンブルを誘発し、そこから97ヤードのドライブをタッチダウンにつなげて14対0とリードを広げた。だが、そこから流れが一変する。

反則が重なり、ディフェンスはローレンスを止められず、ジャガーズのラインバッカー(LB)デビン・ロイドに99ヤードのインターセプトリターンタッチダウンを許して主導権を失った。

チーフスが14点以上のリードから敗れたのは、2021年シーズン第17週のシンシナティ・ベンガルズ戦以来。これまで14点差以上のリードを奪った試合では22連勝中だった。この記録はNFLで現在続いているものの中では、デトロイト・ライオンズの26連勝に次ぐ長さだった。

昨季のチーフスは接戦を次々と制し、1ポゼッション差の試合でリーグ記録となる11勝を挙げている。だが今季はその勝負強さを再現できておらず、これまでの3敗はいずれも1ポゼッション差によるものだ。

「チームには能力のある選手がそろっているし、うまくかみ合っている時間帯もあって、素晴らしいプレーも出せている。それでも、反則やミス、インターセプト、ファンブルといった自分たちの失態で試合を壊してしまっている」とマホームズ。

「今シーズンはずっと自分たちで自分たちの首を絞めてきた。毎試合、誰かが何かしらのミスをしている。NFLではほんのわずかな差が試合を決める。そういう瞬間が勝敗を左右するんだ」

「もっと良くならなければいけない。もうすでに負け過ぎている」

マホームズは終盤、6分23秒をかけたドライブを展開し、逆転のタッチダウンで再びリードを奪った。その姿は昨季のチーフスの勝ち方を彷彿(ほうふつ)とさせた。しかし今回は、守備陣が最後の一撃を止め切れず、ローレンスの転倒しながらのタッチダウンで勝負を決められた。

LBレオ・シェナルは守備陣の失敗について「それが一番こたえる」と『ESPN』に話している。

「終盤ではオフェンスが自分たちを信頼してくれていたのに、それに応えられなかったのが本当に悔しい。全員がその痛みを感じている」

インターセプトの取り逃し、マホームズのピックシックス、13回の反則で109ヤードを失ったこと、そして最後のジャガーズのドライブを止められなかったことまで、記憶から消し去りたい1戦となった。

反則の多さは特に深刻だった。マホームズが先発QBになってから、1試合で13回の反則は最多タイであり、2018年シーズン第11週のロサンゼルス・ラムズとの激闘以来となる。試合終盤の展開も反則が左右した。キッカー(K)ハリソン・バッカーがキックオフをサイドラインの外へ蹴り出し、ジャガーズに最後のドライブで絶好のフィールドポジションを与えてしまう。さらに、コーナーバック(CB)チャマリ・コナーがエンドゾーン内でパスインターフェアを取られ、ジャガーズに決勝点のチャンスを許した。

反則についてチーフスのヘッドコーチ(HC)アンディ・リードは、「判定に賛成だろうと反対だろうと関係ない」とコメント。

「審判がコールした、それがすべてだ。あれだけ多くの反則を取られれば、フィールドポジションを失う。スタッツで上回っても意味はない。大事なのは得点だ。その点でやるべきことをやらなければならない」

2勝3敗となったチーフスは、マホームズ時代で開幕5試合を終えて負け越すのはこれで2度目。前回は2021年で、この時は2勝3敗から立て直し、最終的に12勝5敗でAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップに進出したが、ベンガルズに敗れている。

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