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イーグルスDEザダリアス・スミスが11年目の途中で引退を表明

2025年10月14日(火) 09:50

フィラデルフィア・イーグルスのザダリアス・スミス【Cooper Neill via AP】

ディフェンシブエンド(DE)ザダリアス・スミスは、スーパーボウル王者としてのシーズン防衛戦が始まって1週間後にフィラデルフィア・イーグルスへ加入した。ベテランのパスラッシャーとしてローテーション起用され、ここまで1.5回のサックを記録していた。

しかし、現地13日(月)朝、NFLでの11年目シーズンを5試合終えた時点で、33歳のスミスは自身のSNSで現役引退を発表。その後、イーグルスはスミスをリザーブ/引退リストに登録した。

「この競技のおかげで素晴らしいコーチたちと出会い、史上最高の選手たちと共に戦い、リーグを代表する名門チームの一員としてプレーする機会を得ることができた」とスミスは記した。

「フットボールは自分と家族の人生を永遠に変えてくれた。そのことに心から感謝している」

スミスの引退はイーグルスのエッジラッシャー陣にとって大きな痛手となる。今季6試合を終えて通算サック9.0回とリーグ下位に位置するチームには、ジャリクス・ハント、ジョシュ・ウチェ、パトリック・ジョンソン、アジーズ・オジュラーリが残るエッジラッシャーとして名を連ねている。今季序盤に上腕三頭筋の負傷で故障者リザーブ(IR)入りしていたノーラン・スミスは、いずれ復帰する見込みで、ドラフト1巡目ルーキーのラインバッカー(LB)ジハード・キャンベルもエッジラッシャーとしてローテーションに加わっており、今後は出場機会をさらに増やす可能性がある。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートとマイク・ガラフォロが先週末に報じたところによると、複数のパスラッシャーが市場に出ている中、イーグルスは11月4日(火)のトレード期限前にこのポジションの補強を検討する可能性があるという。

スミスは高校時代の終盤にフットボールを始め、コミュニティ・カレッジからケンタッキー大学へと進学。2015年のNFLドラフトでボルティモア・レイブンズから4巡目指名を受け、同チームではスポットスターターとして高い潜在能力を示し、2019年シーズン前にフリーエージェント(FA)となった。

その才能を評価したグリーンベイ・パッカーズがスミスと大型契約を締結。グリーンベイでは、相手クオーターバック(QB)にプレッシャーをかけ続けるエネルギッシュなプレーメーカーとして存在感を放ち、最初の2シーズンでサック26.0回、QBヒット60回、タックルフォーロス29回、ファンブルフォース4回を記録した。

2021年シーズンは開幕戦で背中を負傷し、その後は戦列を離脱。このケガをきっかけにパッカーズでキャップ削減の対象となり、2022年にはミネソタ・バイキングスと契約してNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)北地区にとどまった。復活を遂げたこの年、キャリア3度目となるシーズンサック10回超えを達成し、3度目のプロボウル選出を果たした。

翌オフシーズンにはクリーブランド・ブラウンズへトレードで移籍し、2024年シーズン中盤には負傷者が相次いだデトロイト・ライオンズが補強を求めていたため、再びNFC北地区のチームへと移った。

スミスの輝かしいキャリアは、通算145試合(先発98試合)でサック70.5回、QBヒット176回、ファンブルフォース10回という成績を残して幕を閉じている。

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