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スティーラーズHCトムリン、QBフラッコのベンガルズ移籍は「衝撃的」とブラウンズGMベリーを批判

2025年10月14日(火) 14:55

ピッツバーグ・スティーラーズのマイク・トムリンとクリーブランド・ブラウンズのアンドリュー・ベリー

ピッツバーグ・スティーラーズは現地16日(木)夜、地区ライバルのシンシナティ・ベンガルズとシーズン第7週の対戦を迎える。その試合を前に、スティーラーズのヘッドコーチ(HC)マイク・トムリンが、同地区の別チーム首脳陣に対して率直な意見を述べた。

トムリンHCは月曜日、クリーブランド・ブラウンズのジェネラルマネジャー(GM)アンドリュー・ベリーを名指しで批判し、先週にクオーターバック(QB)ジョー・フラッコをベンガルズへトレードしたことを非難した。

「正直に言って、かなり衝撃的だった」とトムリンHCは記者団に語った。

「アンドリュー・ベリーは私やわれわれよりもずっと賢いに違いない。なぜなら、開幕戦の先発に据えるほど評価しているクオーターバックを、そのポジションで苦しんでいる同地区のライバルチームにトレードするなんて、私には理解できないからだ。だが、それはあくまで私個人の意見だ」

もっとも、トムリンHCは同地区間でのトレードに踏み切ったベンガルズ側を責めることはせず、「シンシナティの立場から見れば、確かに理にかなっている」とつけ加えた。

先週の火曜日、ブラウンズはフラッコをベンガルズへトレード。ブラウンズで4試合に先発していたフラッコと2026年の6巡目指名権を放出し、見返りとして2026年の5巡目指名権を獲得した。この時期としては珍しいシーズン中の補強を行ったベンガルズは、ジョー・バロウの負傷離脱により代役として先発していたジェイク・ブラウニングが3連敗を喫していることを受け、ベテランQBの候補を模索。最終的にAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)北地区のライバルを最適なトレード相手と判断した。

トムリンHCの発言について問われたブラウンズのケビン・ステファンスキーHCは、「その件についてコメントはない」と月曜日に『ESPN』に述べている。

日曜日にピッツバーグ・スティーラーズに敗れて1勝5敗となったブラウンズは、ルーキーのディロン・ゲイブリエルを司令塔に据えて戦った。一方のベンガルズは、フラッコを即座に先発で起用し、好感触を得ている。

ベテランQBのデビュー戦でグリーンベイ・パッカーズに敗れたベンガルズだったが、日曜日の試合では終盤まで粘りを見せた。残り4分でパッカーズのリードを6点差にまで詰め寄ったものの、最終的には27対18で敗戦。直近3試合でブラウニングが苦しんでいたターンオーバーも、フラッコは一度も犯さなかった。序盤こそスロースタートだったが、試合終盤には5シリーズ連続でパントやターンオーバーに終わらない攻撃を指揮。40歳のベテランQBは45回中29回のパスを成功させ、219ヤードと2本のタッチダウンパスを記録した。

フラッコの加入により、2勝4敗のベンガルズは戦力を底上げし、負傷者が相次ぐ同地区内でも競争力を高めている。この状況を、4勝1敗で地区首位に立つスティーラーズとトムリンHCが快く思っていないのは間違いない。

トムリンHCはフラッコについて「(ベンガルズでの)2試合目ではかなり改善したプレーを見せると考えるのが妥当だ」とコメント。

「彼はすでにチームと共にスタジアムに立っているし、チームも彼のことを理解している。彼の気質や状況への対処の仕方も把握しているはずだ」

「間違いなく、あのような経験豊富で老練な才能あるパサーの脅威を最小限に抑えるためには、これから1週間しっかりと準備を重ねる必要がある。われわれはその点を強く意識している」

スティーラーズはシンシナティに乗り込み、フラッコ率いるベンガルズと日本時間17日(金)9:15からの試合で、2週連続となるAFC北地区内の対戦に臨む。

【R】