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ブラベルHCの凱旋試合でタイタンズに快勝したペイトリオッツ

2025年10月20日(月) 12:01

ニューイングランド・ペイトリオッツのヘッドコーチ(HC)マイク・ブラベル【NFL】

現地19日(日)、ヘッドコーチ(HC)マイク・ブラベルはニューイングランド・ペイトリオッツの選手たちを抱きしめて勝利を喜んだ。ブラベルHCが、かつて率いていたテネシー・タイタンズの選手たちをニッサン・スタジアムで同じようにハグで迎えたのは、そう昔のことではない。

だからこそ、ブラベルHCが周囲の意識を今のチームに向けさせようとしていたとしても、ペイトリオッツの選手たちはこの勝利が指揮官にとってどれほど特別なものかを理解していた。

この日、クオーターバック(QB)ドレイク・メイが222パスヤードとタッチダウン2回を記録。ペイトリオッツがタイタンズを31対13で下し、ブラベルHCにとって2024年1月に解任された古巣との初対戦を白星で飾った。

メイは「彼はこの対戦について、1週間ずっと控えめな態度を貫いていた。それを俺たちはありがたく思っている」と語った。

「彼は俺たちのチームに集中していて、今のチームのことを一番に考えてくれている。それが大事なことだ。でも、きっと彼自身もうれしいはずだ」

試合終了が近づくと、スタンドからは「ブラベル! ブラベル!」のコールが起こった。あるタイタンズファンは、ブラベルHCに対する謝罪の言葉が書かれたサインを掲げていた。

「そんなにチケットを買ったわけじゃないんだけどな・・・」とブラベルHCは笑いながらコメントしている。

「選手たちのことを誇りに思う。彼らは勝ち方や練習の仕方を身につけつつある。誰が応援してくれているのかは分からないけれど、ペイトリオッツのファンでも、ドレイク・メイのファンでも、私自身のファンでも、誰であっても声援を送ってもらえるのは素直にうれしい」

4連勝を挙げ、敵地で3連勝を飾ったペイトリオッツは現在5勝2敗。AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)東地区の首位を維持し、タイタンズの暫定HCマイク・マッコイのデビュー戦に黒星をつけた。ペイトリオッツがこれほどの連勝を記録するのは、2021年シーズンの7連勝以来となる。

「とても感情的な試合で、このチームにとっても感情的な期間だ」とブラベルHCは語った。

「このチームと組織にとって、これまで達成してこなかったことをやってのけた。本当に意味のあることだ」

メイは23回中21回のパスを成功させ、パサーレーティングは135.9を記録。NFLの歴史上、24歳未満で6試合連続、パス200ヤード以上かつレーティング100以上を記録した3人目の選手となった。これまでにこの偉業を達成したのは、2018年に7試合連続で記録したパトリック・マホームズと、1984年に6試合連続で達成したプロフットボール殿堂入りのダン・マリーノのみだ。

ラインバッカー(LB)ケイラボン・チェイソンがこの日ペイトリオッツが挙げたサック5回のうち2回を記録し、さらにファンブルリカバーから4ヤードを走り抜けてタッチダウンを奪った。LBハロルド・ランドリーは3月に自身を放出した古巣相手に最後のサックを決め、コーナーバック(CB)マーカス・ジョーンズは試合終盤にインターセプトを記録している。

メイは前半残り49秒、ワイドレシーバー(WR)ケイショーン・ブートへ39ヤードのタッチダウンパスを通してこの日2本目の得点を演出。ペイトリオッツが17対13で前半を折り返した。第2クオーター序盤には、タイトエンド(TE)オースティン・フーパーへの3ヤードタッチダウンパスも成功させている。

ペイトリオッツは第3クオーターに入ると、試合の主導権を完全ににぎった。

第3クオーター最初のドライブで6ヤードのランを終えた際に頭を芝に打ちつけたメイは、起き上がると首を振り、サイドラインへと下がって3プレーを欠場。しかし、その後もペイトリオッツは勢いを止めず、ランニングバック(RB)ラモンドレ・スティーブンソンの4ヤードタッチダウンランで88ヤードのドライブを締めくくった。

そのわずか11秒後、サックされたワードがタイタンズ陣4ヤード地点でファンブルしたボールをチェイソンが拾い上げ、そのままエンドゾーンへ持ち込み31対13とリードを広げた。

ブラベルHCやランドリーだけでなく、タイタンズに縁のある選手はチームに他にもいる。チェイソンは、チーム全体がテネシーでのこの試合を楽しもうという気持ちで臨んでいたと語った。

「間違いなく、ディフェンス陣には特別なエネルギーがあった。前にこのチームに所属していた選手や、この組織に関わったことのある仲間たちがリベンジを果たして勝てるように、全員で戦ったんだ」とチェイソンは語った。

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