ベンガルズ戦に先発するかはまだ分からないとジェッツQBテイラー
2025年10月24日(金) 11:17
今週のNFLで最も秘密にされている情報なのか、それとも未勝利のニューヨーク・ジェッツによる巧みな駆け引きなのか。
ヘッドコーチ(HC)アーロン・グレンが現地26日(日)に臨むシンシナティ・ベンガルズ戦での先発クオーターバック(QB)をすでに決めているが公言しないと語った翌日、QBタイロッド・テイラーは自身がその答えとなるかまだ知らないと明かした。
木曜日、ベンガルズ戦でどのような役割を任されることを予想しているかと質問されたテイラーは「特に予想はしていない。ただひたすら、出番が来たときにチームを率いることができるように準備を整えることに集中している」と答えた。
テイラーは本当に自分とジャスティン・フィールズのどちらが先発を務めるのか知らないのか。それとも単に言えないだけなのか。
「俺は知らない」とテイラーは主張している。
フィールズは前回のカロライナ・パンサーズ戦でまたしてもひどいパフォーマンスを見せ、ベンチに下げられた。テイラーは試合の後半から出場したが、最終的にジェッツは13対6で敗れている。
グレンHCは月曜日、チームのスタッフと話し合い、クオーターバックに関して同様の状況を経験したことがあるリーグ内の他のコーチたちにも相談すると述べた。火曜日には、オーナーのウッディ・ジョンソンがNFLオーナー会議の場でQBのパフォーマンスを批判し、チームが開幕から7連敗を喫したのはフィールズの不安定なプレーが主な原因だとコメントしている。
「彼には能力があるが、何かがうまくかみ合っていない」と語ったジョンソンは「オフェンスがうまくかみ合っていない。パスが通らなければランもできない。それがフットボールの基本だ」とつけ加えた。
水曜日、試合の戦略を明かすことでベンガルズに“競争上の優位性”を与えたくないと語ったグレンHCは、次のように話している。
「日曜日にはクオーターバックを起用する。それだけは言っておこう」
また、グレンHCはジョンソンがフィールズではなくテイラーの起用を明らかに望んでいるとの見方にも不快感を示した。先発の決定を下すのはあくまでも自身であり、ジョンソンの発言に左右されることはないと改めて強調したグレンHCは、ジェッツに勝利をもたらす可能性が最も高い選手を起用すると述べている。
水曜日にジョンソンの発言を聞いていなかったと明かしたフィールズは、責任を受け止めつつ、現状には“納得している”と述べ、これまで通り準備を続けると語った。フィールズは、水曜日の練習でQB陣がスナップを分け合ったことも明らかにし、さらなる波紋を呼んでいる。
状況をより不透明にしているのは、テイラーが膝の問題によってジェッツの故障者レポートに載り、水曜日と木曜日の練習で制限を受けたという事実だ。テイラーは先週日曜日にヘルメットが膝に当たったと話しているが、それは夏に関節鏡視下手術を受けた部分と同じだ。テイラーは手術の影響でプレシーズンの全試合を欠場していた。しかし、現在は良い調子だと明かし、次のようにコメントしている。
「トレーナーの話を聞いているところだ。練習には参加している。ジャスティンとスナップスを分け合っている。膝の治療も続けているところだ」
フィールズと同様に、テイラーも先発か控えかにかかわらず、今週もこれまで通り、メンタル的にも身体的にも準備を進めてきたと語った。
NFLで15年目を迎えている36歳のテイラーは「リーグ入りしてからずっと、毎週のように自分のプロセスに忠実であり続けてきたことが、こうした瞬間に備える力になっていると思う」と話している。
パンサーズ戦のハーフタイムでフィールズがベンチに下げられた後、テイラーはパス22回中10回成功、126ヤード、インターセプト2回を記録した。
もし先発出場することになれば、テイラーは直近2試合でタッチダウンを決められていないオフェンスを率いることになる。
「まずは俺が自分の仕事をしっかりやり遂げ、オフェンスの11人全員にそれぞれの役割を効率よく果たすよう求めることから始まる」とテイラーは語った。
「その瞬間に求められること以外はする必要がない。重要なのは1プレーずつ確実に実行することだ。全員が同じ認識を持ち、互いを信じ、戦術を信じ、フィールドで自由にプレーすることが大事だ。自分たちにプレッシャーをかける必要はない」
「とにかく自由にプレーして、高いレベルで遂行するだけだ」
今週にケガに対処しているジェッツの主力選手はテイラーだけではない。
レシーブ数(24回)でチーム内2位につけている新人タイトエンド(TE)メイソン・テイラーは大腿四頭筋のケガで木曜日の練習を休んだ後、故障者レポートに追加されている。
さらに、主力ワイドレシーバー(WR)ギャレット・ウィルソン(膝)だけでなく、コーナーバック(CB)ソース・ガードナー(脳しんとう)、ランニングバック(RB)/キックリターナー(KR)キーン・ヌワングウー(脳しんとう)、ラインバッカー(LB)キャム・ジョーンズ(股関節)、TEストーン・スマート(大腿四頭筋)、ディフェンシブタックル(DT)ジャイ・トゥフィール(膝)も同様に離脱している状況だ。
明るい材料としては、LBジャーメイン・ジョンソン二世(足首)とCBクワンテス・スティガーズ(股関節)が、制限付きでの練習参加にとどまった翌日にフル参加したことが挙げられる。
記事提供:『The Associated Press(AP通信)』
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