3勝5敗のコマンダースには「確実に時間が迫ってきている」とTEアーツ
2025年10月29日(水) 10:19
ワシントン・コマンダースは現地27日(月)に敵地でカンザスシティ・チーフスと対戦し、7対7で前半を折り返したが、その時点ですでに劣勢に立たされていた。ダン・クインHC(ヘッドコーチ)率いるコマンダースは、試合序盤に不安定だったクオーターバック(QB)パトリック・マホームズ率いるチーフス攻撃陣を追い詰めるチャンスを逃し、後半に大差をつけられて28対7で敗れた。
『The Athletic(ジ・アスレチック)』のニッキ・ジャブバラによると、クインHCは試合後に「試合前と試合序盤には、自分たちがフィールドに足を踏み入れた瞬間からエネルギーや勢い、スピード感がある気がしていた」と述べ、こう続けたという。
「正直、それこそ私たちが求めているものだ。今夜は多くのチャンスを逃してしまった。あれだけ多くのチャンスを逃したら勝てるわけがない。あのチームが相手ならなおさらだ」
コマンダースは最初のドライブで順調に攻撃を進めたが、ワイドレシーバー(WR)ディーボ・サミュエルがクオーターバック(QB)マーカス・マリオタから受けたスクリーンパスを手で弾いてしまい、レッドゾーンでインターセプトを喫する結果となった。コマンダース守備陣は続く2回のドライブでインターセプトを決めたが、攻撃陣はいずれも第4ダウンで必要ヤードを獲得できずに攻撃権を失った。
クインHCは「それが今回の試合のすべてだった。チャンスがあるときは、確実にものにしないといけない」と述べている。
ハムストリングのケガを抱えるQBジェイデン・ダニエルズを欠く中、コマンダースのオフェンスは試合の後半にボールを進めるのに苦労し、第1ダウンをわずか4回しか獲得できなかった。7点というのは、クインHCが就任してから最も低い得点だ。
シーズンを通して穴だらけだったディフェンスは、試合序盤こそ好プレーを見せたものの、マホームズに持続的にプレッシャーをかけることができなかった。その結果、試合の後半にはチーフスに3回連続でタッチダウンドライブを許し、試合の流れを決定づけられてしまった。
コマンダースはトータルヤードで432対260と大きく差をつけられた。一方のチーフスは第4ダウンでの攻撃を2回中2回、レッドゾーンでの攻撃を4回中4回、ゴール前の攻撃を2回中2回成功させ、試合を通して一度もスリーアンドアウトを喫さなかった。
今回の大敗によって3勝5敗となったコマンダースは、地区内首位のフィラデルフィア・イーグルス(6勝2敗)に大きく後れをとった。コマンダースは現在、NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)で13位に位置している。
タイトエンド(TE)ザック・アーツはコマンダースが勝利を重ねるためには調子を安定させる必要があると語った。
「浮き沈みが激しすぎる」と強調したアーツは次のように続けている。
「試合のすべての局面で安定したプレーができていない。前半はうまくいっても後半はダメだったり、ある局面では良いプレーができても、別の局面ではうまくいかなかったりする。正直、今週の練習はとても良い感じだったし、この調子で練習を続ければ、状況は良くなると確信している。でも、確実に時間が迫ってきている」
最も差し迫った問題は、ダニエルズがハムストリングのケガを抱えていることだ。マリオタのせいで敗れたわけではないが、バックアップクオーターバックでは守備陣が長時間にわたりフィールドから離れられないという弱点を克服することができない。
ラインバッカー(LB)ボビー・ワグナーは「自分たちの運命は自分たちで握っている」とコメント。
「プレーについては、自分たちで変え、生み出すことができる。どの試合も重要だ。自らますます深みにはまるようなことはしたくない」
今後は5勝2敗のシアトル・シーホークスや5勝2敗のデトロイト・ライオンズとの試合が控えているため、コマンダースは2週間後にさらに苦しい状況に追い込まれる可能性がある。
【RA】



































