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先発QBを再び公表しないままブラウンズ戦に臨むジェッツHCグレン

2025年11月04日(火) 13:47

ニューヨーク・ジェッツのジャスティン・フィールズとアーロン・グレンとタイロッド・テイラー【NFL】

シーズン第10週のニューヨーク・ジェッツの先発クオーターバック(QB)を決めるヘッドコーチ(HC)アーロン・グレンは、それを事前に明かすつもりは一切ないようだ。

バイウイーク直前にシーズン初勝利を挙げて1勝7敗となったジェッツが、現地9日(日)にクリーブランド・ブラウンズとのホームゲームを控える中、月曜日のグレンHCは誰を先発QBに据えるかについて沈黙を貫いた。グレンHCは、10月26日に行われたシンシナティ・ベンガルズ戦の前にも同様の対応を取っており、その試合ではジャスティン・フィールズが先発し、タイロッド・テイラーは膝の負傷で欠場している。

「答えるつもりはない」と、今週もフィールズが先発するか尋ねられたグレンHCは応じた。

「そのうち分かることだ。ジャスティンはベンガルズとの試合で見事な働きを見せたが、今後の詳細は胸に秘めておく」

今季7試合に先発しながら、いまだインターセプトを喫していないフィールズは、ベンガルズ戦で32回中21回のパスを成功させて244ヤードとタッチダウン1回を記録。さらに11回のランで31ヤードを稼ぎ、2ポイントコンバージョンではパスとランの両方で得点に貢献した。

グレンHCはテイラーが今週の練習に参加予定であると明かしたが、好調なフィールズをベンチに下げるのは簡単ではないように見える。

「その心配はあなたたちがすることではない」と、グレンHCは記者に答えている。

追加の質問を受けても、グレンHCは決定について口を閉ざしたままだった。

「それが自分のやり方だ」とグレンHCは述べている。

「そういう方針でやっていきたいし、みんなもそれを分かっていると思う。今週中に何度聞かれても、同じ答えしか返さない」

「ブラウンズ戦のフィールドに出たときに、誰が先発クオーターバックかを知ることになる」

また、今週の練習再開時に先発QB本人へその決定を伝えるかどうかについても、グレンHCは明言を避けた。そうした話し合いは自分と選手の間で行うものだと述べたうえで、この件に関する質問に対して「だんだん笑えてきたよ」と返している。

「選手とコーチが直接話して、誰が先発かを理解していることは、クオーターバックの自信につながる。ただし、それをみなさんに話す必要はない。選手の自信とは関係のないことだ」とグレンHCは強調した。

前回の試合前にも、グレンHCは先発を公表しなかった理由について、対戦相手のベンガルズに競争上の優位を与えないためだと説明していた。

今回、記者から先発QBを発表することの利点や不利点を問われると、グレンHCは一言「自分なりの理由だ」とだけ答えた。

前回の試合前にグレンHCは低迷するフィールズを先発に据えるか、それともテイラーを起用するかで判断を迷っていた。チームオーナーのウッディ・ジョンソンが公の場でQB陣のパフォーマンスを批判し、フィールズのパス精度の不安定さを指摘したこともあり、ベテランのテイラーを先発に起用するとの見方が強まっていた。

しかし、試合前日にテイラーが膝の負傷で欠場となり、フィールズが再び先発に復帰。重圧の中でプレーしたフィールズは、試合後のインタビューで感情をあらわにし、週の途中にクローゼットの床で泣いたと打ち明け、自分の信念を支えにしたと語った。

グレンHCはバイウイークに入る前、フィールズに「自分らしくいろ」と声をかけたという。

「彼はそれをみなさんにはっきり示してくれたはずだ」とグレンHCは語った。

「彼との会話の内容を公の場で話すつもりはない。それが自分のやり方だし、彼も同じだと思う。ただ、あの状況を乗り越え、みなさんの前で語った彼の人間性そのものが、何よりも多くを物語っている」

【R】