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RBブラウンの試合後の反応に不満を示すベンガルズHCテイラー

2025年11月04日(火) 14:52

シンシナティ・ベンガルズのザック・テイラーとチェイス・ブラウン【NFL】

得点合戦となった直近の試合で敗れた直後、シンシナティ・ベンガルズでは数人の主力選手が激怒していた。

試合の翌日、ヘッドコーチ(HC)ザック・テイラーは少なくとも1人の選手が落ち着いてから報道陣に対応してほしかったと考えていた。テイラーHCは現地3日(月)に報道陣に対し、ランニングバック(RB)チェイス・ブラウンがシカゴ・ベアーズに47対42で敗れた後、ディフェンスに責任を押し付けるかのような発言をしたことについて不満を表明している。

『ESPN』によると、テイラーHCは「あれは私たちが望んでいる反応ではない。うちのチームで最も素晴らしく、最も人格の高い選手が、イライラした瞬間ではあると思うが、ああいう発言をした。二度とそんなことが起こらないことを期待している」と述べたという。

当初、ブラウンの発言から悪意は感じられず、逆境の中で“互いに非難し合わないこと”を強調し、“シーズン序盤は本当に調子が良かった”とディフェンスを称賛する場面もあった。しかし、最終的に不満が表面化してしまったようだ。

ESPNによると、ブラウンは卑語を交えながら「攻撃陣が調子を上げつつある今こそ、補完的なフットボールをやらなきゃいけない。俺たちはボールをエンドゾーンに持っていき、最後に1点リードする。そこで試合を終える。終えるだけ。それだけなんだ。俺たちがやるべきなのは、試合を終わらせること。相手からボールを奪い返して、“22ビクトリー(フォーメーション)”で試合を終わらせる。それが俺の考えだ」と語ったという。

試合結果に不満を抱いていた選手はブラウンだけではなかった。

ワイドレシーバー(WR)ジャマール・チェイスも、試合終了まで20秒を切ったところでベアーズに決勝タッチダウンを許したディフェンスを嘆く姿を見せており、トンネルを通ってロッカールームへ戻る際に、特定の相手に向けてではなく、独り言のように“あと1回止めろよ”とつぶやいていた。

ロッカールームでこの件について質問されたチェイスは、ベンガルズが第4クオーターの奇跡的な逆転劇で42対41とリードを奪った際に、頭にあったのは“ディフェンスよ、止めてくれ”という思いだけだったと語っている。

結局、ディフェンスは相手を阻止できず、ベアーズはプレー4回で72ヤード前進。そのうち58ヤードはタイトエンド(TE)コルストン・ラブランドのタッチダウンレシーブによるものだった。

ベンガルズが今回のような事態を経験するのが初めてだったのであれば、まだ許容されていただろう。しかし、強力な攻撃陣と穴だらけの守備陣という極端な不均衡は、昨シーズン序盤からベンガルズで続いている問題だ。それは今オフシーズンにおいてチームの最大の弱点であり、守備コーディネーター(DC)ルー・アナルモの解任につながっただけでなく、今なおベンガルズが高い目標を達成できない原因となっている。

『Cincinnati Bengals Talk(シンシナティ・ベンガルズ・トーク)』によると、チェイスは試合後にロッカールームで「こんな状況は初めてだ。どう対処すればいいか分からない。分からない。ただ前向きでいようとしているだけだ」と報道陣にコメントしたという。

今回の悔しい結果がブラウンをはじめとするチームにとっての転機および学びの機会になることを期待しているテイラーHCは、次のように述べた。

「私はチェイス(ブラウン)がものすごく大好きだ。彼とはこういう話をした。“これはちょっと君らしくない”とね」

一方のチェイスは、感情を内に秘め、自分の責任に集中するのが最善だと理解している。結局のところ、チームの勝利のカギを握るのはチェイスだ。

日曜日、守備陣を批判すべきか、それとも黙っているべきかと尋ねられたチェイスは「俺は自分の仕事に専念する。守備のやつらが俺のやることに文句を言いに来るのはごめんだ」と答えている。

【RA】