カウボーイズがベンガルズとのトレードでLBローガン・ウィルソンを獲得
2025年11月05日(水) 09:02
結局、ジェリー・ジョーンズはトレードを実行した。
現地4日(火)、ダラス・カウボーイズがシンシナティ・ベンガルズとのトレードでベテランラインバッカー(LB)ローガン・ウィルソンを獲得したと『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが取引について知る人物の話をもとに報道。ラポポートによると、カウボーイズは見返りとして2026年ドラフト7巡目指名権をベンガルズに送ったという。
その後、ベンガルズが正式にこのトレードについて発表した。
キャリア6年目のウィルソンは、今シーズン序盤にスナップ数を大幅に減らされたことから、ベンガルズにトレードを要求していた。今後はダラスに移り、同じように苦戦しているディフェンスの立て直しに貢献することになる。
2020ドラフト3巡目指名を受けたワイオミング大学出身のウィルソンは、ベンガルズの守備コーディネーター(DC)を務めていたルー・アナルモの下で堅実な先発選手へと成長した。タックルに定評があり、カバレッジ能力も抜群だったウィルソンは、ベンガルズでの5シーズン以上で、インターセプト11回、フォースドファンブル7回、パスディフェンス25回、サック5.5回、タックル541回を記録。先発の座を確保した2021年から4年連続で100回以上のタックルを記録し、昨シーズンは11試合の出場にとどまったにもかかわらず104回のタックルをマークした。
しかし、アル・ゴールデンが守備コーディネーターに就任し、ベンガルズが若手選手を中心に起用する方針に転換したことで、ウィルソンの出場機会は減少。シーズン第6週から第8週までの3試合で参加したスナップ数はわずか58回にとどまった。シーズン第9週はふくらはぎのケガで欠場したが、このケガがカウボーイズへの移籍に支障をきたすことはないと見られている。
ドラフト4巡目指名を受けた新人LBバレット・カーターに出場機会を奪われる形となったウィルソンは、トレードを要求。ベンガルズは火曜日のトレード期限を前に、ついにその要望に応じた。
ベンガルズのヘッドコーチ(HC)ザック・テイラーは声明で「ローガンがシンシナティで選手として、そして人としてやってくれたことすべてに感謝している。彼は6年間にわたってディフェンスの中心的存在であり、これからもロッカールームのリーダーとして語り継がれるだろう。今後の活躍を心から願っている」と述べた。
カーターやドラフト2巡目指名を受けたデメトリアス・ナイトJr.といったベンガルズの若手ラインバッカーたちは、シーズンを通して苦戦しており、ランプレーでもパスプレーでもポジショニングやプレーでのミスが目立っている。ベンガルズは彼らをあえて厳しい状況に置き、最終的にはウィルソンのようにドラフト2日目で指名された後に成功を収めた選手になることを期待しているようだ。
一方、ベテランのウィルソンは低調なディフェンスから別の低調なディフェンスへと移ることになった。9試合を終えた時点で、ベンガルズは合計600プレーで3,839ヤード(プレー平均6.4ヤード)を許し、リーグで最下位に沈んでいる。一方、カウボーイズも被ヤード(3,577ヤード)でワースト2位、プレー平均被ヤード(6.1ヤード)でワースト4位となっている。
カウボーイズはディフェンス中央の補強を必要としていた。ケネス・マレーとドラフト5巡目指名を受けた新人のシェマー・ジェームズが、ランとパスの両方で苦戦しているからだ。特にランディフェンスは深刻で、ラインバッカーが繰り返し本来の走路から外れるという問題が発生している。今後はウィルソンの経験によって守備中央の安定とランプレーの改善が図られることが期待されるだろう。
月曜日、カウボーイズのオーナーであるジョーンズはトレードに合意したことをほのめかしたが、ホームで臨んだ試合でアリゾナ・カーディナルスに27対17で敗れた後、その発言を撤回した。しかし、3勝5敗1分という成績でバイウィークを迎えるにもかかわらず、カウボーイズはトレードを実行。ドラフト7巡目指名権は大きな代償ではないものの、決して軽視することはできない――指名権交換で成立するトレードが多いことを考えればなおさらだ。
ウィルソンは2023年に4年の契約延長にサインしており、契約期間は2027年シーズン末までとなっている。
【RA】



































