コマンダースHCクインがウィットJr.に代わりDCの役割を兼任へ
2025年11月11日(火) 11:33
3勝7敗と低迷する中、ワシントン・コマンダースのヘッドコーチ(HC)ダン・クインは自ら問題を解決する判断を下した。
長年守備コーディネーター(DC)を務めてきたクインHCが現地10日(月)、守備コーディネーター(DC)ジョー・ウィットJr.に代わって自身がプレーコールを担当すると発表。
クインHCは「何かがうまくいかないときは“なぜうまくいかないのか”という問いから“解決するために何をすべきか”という問いにシフトすることになる。今はそのために何らかの変化が必要だ」と述べ、こう続けた。
「今後は私が守備コーディネーターの役割とそれに伴うすべてを引き受ける。ジョーは何年も私の右腕として働いており、今回の知らせもプロとして受け止めてくれた。ジョーを含む守備スタッフ全員が、状況を改善することに全力を注いでおり、それこそが私たちの狙いだ」
ウィットJr.はスタッフとしてとどまるものの、プレーごとの判断はクインHCに委ねることになる。クインHCは過去15年間で2度、守備コーディネーターからヘッドコーチへ昇格した経験を持つ。
クインHCがプレーコールを引き継ぐ決断を下したのは、コマンダースが窮地に立たされている現状を踏まえてのことだ。高い期待を寄せられながら2025年シーズンを迎えたコマンダースだが、ここ1カ月半は大きく迷走し、直近の5試合で連敗している。日曜日には昨季のディビジョナルラウンドで番狂わせを起こした相手であるデトロイト・ライオンズと対戦するも、44対22で敗北。この試合はコマンダースが相手に44点を許した今季2度目の例となると同時に、守備陣がどん底を味わうことにもなった。
クインHCは月曜日に「映像を見て振り返ったばかりだが、調子が悪かった」と説明している。
「今こそ手を加えて介入すべき時だと思った。ジョーと私はとても相性がいい。ダラス(カウボーイズ)時代から一緒に仕事をしてきたし、今後は以前の関係性に戻ることになる。彼は試合に向けた準備やプレーコールに至る過程で、私をサポートしてくれるだろう」
今回の動きはウィットJr.の降格と見なされる可能性があるものの、クインHCはリーグで30位に沈むディフェンスに残された可能性を最大限に引き出すために必要な役割再編と捉えている。ウィットJr.は2021年から2023年にかけてカウボーイズでマイク・マッカーシーのスタッフとして共に働いていた際にうまく機能していたパートナーシップを復活させ、日曜日にスペインのマドリードで行われるマイアミ・ドルフィンズ戦では、ブースで得た知見をクインHCに提供することになる。
「もちろん、ジョーは週を通して他のスタッフと共に戦略立案や試合に向けた準備に携わることになる」と語ったクインHCは次のようにつけ加えた。
「試合当日はプレスボックスで、カバレッジややるべきことを確認する役割を担ってくれる。共に過ごしたダラス時代に試合時のリズムを共有できているのは幸運だ。私たちはできるだけ早く当時の状態に戻ろうとしている」
戦術的な部分に問題がある場合、ディフェンスの方針変更は生産性向上につながる可能性がある。しかし、コマンダースがNFLで最も年齢層の高いロースターを抱え、複数の主力ベテラン選手をケガで失い、直近2試合で合計82点を相手に許しているという現実を無視することはできない。
ロースターの問題を一夜にして解決することはできないため、プレーコーラーの変更がコマンダースに残された最善の選択肢だった。クインHCの数十年にわたる経験によってコマンダースが再び守備力を取り戻せるかに注目だ。
【RA】



































