ニュース

最新の逆転勝利を受けて“ユニコーン”のようなQBウィリアムズに感嘆するベアーズ

2025年11月11日(火) 14:46

シカゴ・ベアーズのケイレブ・ウィリアムズ【Todd Rosenberg via AP】

現地9日(日)、シカゴ・ベアーズはクオーターバック(QB)ケイレブ・ウィリアムズが勇姿を見せてもたらした逆転劇により、直近の7試合で6回目の勝利を挙げた。

これを受け、ヘッドコーチ(HC)ベン・ジョンソンはウィリアムズを有名な奇術師に例えて称賛している。

『ESPN』によると、ジョンソンHCはベアーズが24対20でニューヨーク・ジャイアンツを下した後に「彼はバックフィールドでまるでフーディーニのようだった。本当にパスラッシュに優れ、多くのチームを手こずらせてきた相手だったからね」と述べたという。

「彼が逃げようとした後にプレーを決める場面がいくつもあった。ロングパスも何本か決めていたし、2週連続で50ヤード以上走っていた。第4クオーターで勝利を決めるための起爆剤として、それはまさに必要なプレーだったと思う。彼の功績だ」

ジョンソンHCが言う通り、これまで数多くのチームを苦しめてきたジャイアンツのパスラッシュを、雪が降る中で行われた試合の大半でかわし続けたウィリアムズには、間違いなく称賛を送るべきだ。ウィリアムズにとっても決して楽な試合ではなかったことは、最終的な成績――パス36回中20回成功、220ヤード、タッチダウン1回――に表れている。

しかし、その数字は試合の全貌を物語るものではない。ウィリアムズは何度もポケットを抜け出してスクランブルし、臨機応変にオープンになったターゲットに対してロングパスを投げ込んだ。しかし、エンドゾーンではレシーバーが正確なパスをキャッチできずに落とす場面が2度もあった。ジャイアンツ戦では普段は頼りになるワイドレシーバー(WR)オラマイド・ザキアスだけでも少なくとも3回の落球を喫した。

試合終盤、ウィリアムズが残り6分足らずでオープンになっていたWRローム・オドゥンゼへのパスをわずかに外したことでベアーズの勝利確率は6%まで低下し、逃したチャンスを悔やみながらソルジャー・フィールドを後にするかのように思われた。しかし、ウィリアムズはそこで持ち前の勝負強さを発揮し、タイトエンド(TE)コルストン・ラブランドへの20ヤードのパスに成功。その数プレー後には、29ヤードのスクランブルでエンドゾーンの直前まで進み、オドゥンゼに2ヤードのタッチダウンパスを通し、20対17と点差を縮めた。

この素早い攻撃は、ウィリアムズがベアーズのフランチャイズQBとして進化を続けていることを示す最新の例だ。ウィリアムズはフィールドを十分に見渡す時間がなくなったときにも、積極的に自ら走る機会を受け入れている。

WRのD.J.ムーアは「相手が2マンやクオーター、マンツーマンで守ってくるから、彼はもっと脚を使って出ていくことが許されるようになったんだと思う。彼は脚を使って抜け出し、もう1つの武器になることができるからね」と語った。

ベアーズがジャイアンツにパントを強いた――パンター(P)ジェイミー・ギランは足の外側にボールが当たり、不運にもこれに失敗した――とき、ウィリアムズにはベアーズを勝利に導く最後のチャンスが訪れた。WRルーサー・バーデン三世に27ヤードのパスを通した後、再び自ら行動を起こしたウィリアムズは、左へスクランブルしてサイドラインぎりぎりを巧みに走り抜け、エンドゾーンに到達して24対20のリードを奪った。

一瞬のうちにベアーズは10点差を巻き返し、その勢いのままジャイアンツを下した。ウィリアムズの英雄的な活躍がなければ、この逆転はありえなかっただろう。

ラブランドは「彼はまさにユニコーンだ」と語った。

「どうしてサックされないんだって感じ。ものすごく滑らかに走り回るんだ。いやでも、とにかく称賛するよ。落ち着いているし、ハドルの中では“自分の仕事をやれ”って繰り返して、フィールドに出て実行し、走ってプレーを生み出している。それが相手ディフェンスを苦しめているんだと思う」

ジャイアンツはウィリアムズ率いるベアーズ(6勝3敗)によって試合終盤に窮地に追い込まれた最初のチームではない。ラスベガス・レイダース、シンシナティ・ベンガルズ、ワシントン・コマンダースも、日曜日の試合でウィリアムズに腕と足の両方で打ちのめされたジャイアンツに共感できるだろう。

試合終盤の逆転劇や息をのむ展開は、ベアーズファンの健康には悪いかもしれないが、その結果に文句を言う者はいないだろう。ウィリアムズはこうした成功がさらなる高みへの第一歩であることを願っている。

「これまでにも何度か言ってきたけど、どんな点差でもやれるってことが自信につながるんだ」と語ったウィリアムズは「どれだけリードしていようが、試合の流れがどうであろうが関係ない。俺たちはチームとしてやり遂げられる。それが今日、やってのけたことだ」と続けた。

【RA】