チャージャーズに惨敗したスティーラーズQBロジャース、「もっといいプレーをしなければ」
2025年11月11日(火) 15:41
クオーターバック(QB)アーロン・ロジャースが臨んだ過去3回のプライムタイムゲームは、いずれも黒星で終わっている。だが、今回ほど内容の悪い試合はなかった。
41歳のロジャース自身も、それを素直に認めている。現地9日(日)の夜にカリフォルニア州イングルウッドで行われたロサンゼルス・チャージャーズとの試合で、ピッツバーグ・スティーラーズは25対10で敗れた。
「今日は自分のベストなパフォーマンスではなかった」とロジャースは『ESPN』に語っている。
「勝つためにはもっといいプレーをしなければならない。どんなことでもやる。チェックを見直すにしても、スローを改善するにしても、とにかく全ての面で良くする必要がある。必ずやる。オフェンス全体としてももっと上を目指さなければならない。ただ、これもシーズンの一部。浮き沈みはあるし、波に飲まれてはいけない」
スティーラーズのオフェンスはSoFiスタジアムで最後までリズムをつかめず、第4クオーターで勝負が決した後になるまでサードダウンを一度もコンバートできなかった。ロジャースのパスもいつになく一貫性を欠き、試合の流れを変えられたはずの投球をいくつも逃してしまった。
「いろいろなことがうまくいかなかった」とロジャースは振り返る。
「サードダウンでは本当にひどかった。自分のパスも少しズレていた。序盤にDK(メットカーフ)へのパスを外してしまったのが痛かった。あれはビッグプレーになったはずだ。ほかにも決めるべきパスがあったし、レシーバーがフリーにならない場面も多かった。ようやくフリーになった時には、普段なら通せるはずのパスを外してしまった」
試合が進むにつれ、スティーラーズのオフェンスはさらに苦戦を強いられた。ロジャースがプレーを延ばしてフリーの味方を探しても、ターゲットは見つからない。ようやくエンドゾーンに迫る絶好のチャンスを迎えたフォース・アンド・ゴールの場面、ロジャースはチャージャーズの10ヤード地点からワイドレシーバー(WR)メットカーフへ弾丸のようなパスを放った。『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によると43.3%の成功確率だったというそのパスは、ホイッスルが鳴る瞬間までメットカーフをマークし続けたコーナーバック(CB)キャム・ハートによって阻まれている。
試合後、ロジャースはメットカーフがダブルチームで守られていたことに気づいていたと明かし、本来なら反対側を狙うべきだったと振り返った。ただし、その判断には時間が必要だった。第1クオーターに自陣エンドゾーンでアウトサイドラインバッカー(OLB)カリル・マックにサックされてセーフティを奪われていたロジャースは、時間をかける余裕がないことをすでに痛感していた。
「誰もフリーじゃなかった。前に出たとき、マックが見えたんだけど、彼が(オフェンシブタックル/OT)トロイ(ファウタヌ)を振り切っていたことに気づかなかった」とロジャースはセーフティの場面について話している。
「誰かの足元にでも投げるべきだった」
2019年シーズン第17週以来の最低パス成功率となる51.6%を記録したこの日のロジャースは、必要とあれば味方の足元にパスを投げることもいとわなかった。ヘッドコーチ(HC)マイク・トムリンもまた、チーム全体のオフェンスの出来について率直な意見を述べている。
「今日のオフェンスは全体的にかみ合っていなかった。もちろん、彼もその一部だ」とトムリンHC。
「彼自身のことは本人に任せるが、チームとして確実に改善しなければならない。相手が予想外のことをしてきたとは感じなかったが、特にポゼッションダウンの場面では完全に上回られた」
サンデーナイトの敗戦はスティーラーズにとって直近4試合で3敗目となり、戦績は5勝4敗に後退。ボルティモア・レイブンズが3連勝と勢いを増す中、AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)北地区でのリードは、残る2度の直接対決を前にわずか1試合差にまで縮まっている。
トムリンHCもロジャースも、今回の敗戦を引きずっている暇はないことを理解している。まだ成し遂げるべきことは多く、そのためにはオフェンスの立て直しが欠かせない。
「自信がないわけじゃない。慰めの言葉なんて必要ない。今夜は本当にひどかった。だが、また強くなって戻ってくる」とトムリンHCは述べている。
【R】



































