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「エッジで恐ろしい力を発揮する」DEハンターおよびアンダーソンJr.がテキサンズの逆転勝利をけん引

2025年11月12日(水) 10:16

ヒューストン・テキサンズのウィリアム・アンダーソンJr.とダニエル・ハンター【AP Photo/Eric Christian Smith】

ヒューストン・テキサンズが現地9日(日)に成し遂げたような、第4クオーターに19点差をひっくり返すという信じがたい逆転劇は、プレーメーカーの活躍なしには実現しないものだ。

バックアップクオーターバック(QB)デイビス・ミルズ率いるオフェンスが試合終盤に3回連続でスコアリングドライブを成功させたことは評価に値する。しかし、テキサンズのプレーメーカーといえば、強力な守備陣をけん引しているディフェンシブエンド(DE)のダニエル・ハンターやウィリアム・アンダーソンJr.といったパスラッシャーだ。

このコンビは日曜日にジャクソンビル・ジャガーズのQBトレバー・ローレンスに対して合計4.5サックを記録。テキサンズは試合終盤に守備を固め、第4クオーターでは1回しかファーストダウン獲得を許さず、アンダーソンJr.によるストリップサックで誘発されたファンブルをディフェンシブタックル(DT)シェルドン・ランキンズがリカバーしてタッチダウンにつなげ、36対29で試合を終えた。

月曜日、ヘッドコーチ(HC)デミコ・ライアンズはチームのパスラッシュコンビを絶賛。

チーム公式記録によると、ライアンズHCは冗談まじりに「クオーターバックとしてプレーしたことがなくてよかったよ。私ならきっと何回もサックされてしまうからね」と語り、こう続けたという。

「ウィルのプレーを見れば、彼の努力とプレーの激しさがよく分かる。ダニエルも昨日は勢いよく飛び出して激しくプレーし、まったくペースを落とさなかった。それは内側の選手たちが適切なプッシュをしてこそ成り立つことだ。だから、ポケットを押し込むことができ、エッジを崩せたたとき、(ディフェンシブ)タックルはうまくやったと思う。これがラッシュが連携する仕組みだ」

「ウィルとダニエルは間違いなくエッジで恐ろしい力を発揮する存在であり、2人ともリーグ屈指のエッジラッシャーだ。うちのチームにそんなラッシャーが2人いるのは、本当に恵まれている」

アンダーソンJr.は今回のストリップサックにより、4試合連続でQBテイクダウンを記録した。

一方、相手のブロックをものともしないハンターは、QBプレッシャー8回、タックル7回、QBヒット4回、タックルフォーロス4回、フォースドファンブル1回、キャリアハイに並ぶ3.5回のサックをマーク。ジャガーズ戦はハンターにとって、2回以上のサックを記録した今季3試合目となると同時に、3回以上のサックを記録したキャリア通算6試合目となった。

テキサンズは第1クオーターにターンオーバーを連発して苦しい状況に追い込まれていたが、リーグトップの強さを誇る守備陣は試合終盤にジャガーズの攻撃を阻止。29対10で劣勢に立たされていた中、テキサンズ攻撃陣は第4クオーターでようやく調子を取り戻し、ディフェンスも重要な場面で連続してスリーアンドアウトを強い、ジャガーズに時間を消費させなかった。

「コーチとして、物事を教えたいと思っている」とライアンズHCは述べている。

「特定のプレースタイルや、試合に勝つために何が必要かを繰り返し教えたい。選手たちが試合で、こちらが求めていた通りの形で実行しているのをみると、励みになるし、コーチとしてワクワクする。選手たちに、自分たちでは気づかないことを気づかせ、できないことをやらせるためにコーチをやっているのだ」

「最初は見栄えが良くないかもしれないが、私はコーチとして選手たち全員を信じている。彼らならできると分かっている。素晴らしい選手がそろっていることも、素晴らしいチームであることも知っている。私はいつも彼らに“さあ、正しい方法でやろう。正しい方法で実行しよう。正しい方法で試合を締めくくろう。私たちならそれができるから”と呼びかけ、訴えている。そういうものなんだ。やるべきことをちゃんとやれば、プレーは決まる。今回の映像は見ていて楽しい。これが全員の自信につながるといいなと思っている。正しい方法でやれば、多くの試合で勝てるのだ」

テキサンズは勝利したジャガーズ戦で今季最多となる29得点を相手に許した。テキサンズはこの週を迎える時点で、1試合あたりの被得点(15.1点)と被ヤード(267.4ヤード)でリーグトップに立っていた。スーパーボウル時代において、被得点と被トータルヤードの両方で1位となりながらプレーオフ進出を逃したチームは存在しない。

4勝5敗のテキサンズはAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)で9位につけている。一方、5勝4敗のジャガーズはシーズン第11週を迎えるにあたり、最後のワイルドカード枠を手にしている状態だ。

【RA】