ペイトリオッツと1日契約を結んで引退する決断に「迷う余地はなかった」とロブ・グロンコウスキー
2025年11月13日(木) 11:20
ロブ・グロンコウスキーは以前から自分が永久にニューイングランド・ペイトリオッツの一員だと考えていた。
グロンコウスキーはその考えを公に示し、長年の友人の願いもかなえている。
現地12日(水)、グロンコウスキーはペイトリオッツと1日契約を結び、11年のNFLキャリアで3度のスーパーボウル制覇を共に成し遂げたチームの一員として引退した。
チームオーナーのロバート・クラフトと共に儀式的な契約を結んだ後、グロンコウスキーは「僕は生涯ペイトリオッツの一員だ。キャリアはここで始まり、100%ここで終わらせる必要があった」とコメント。
クラフトは、グロンコウスキーがペイトリオッツの一員として正式に引退し、資格を得た後にチームのホール・オブ・フェイムに選出される計画は以前からあったと述べたが、そのプロセスは最近になって前倒しされた。
グロンコウスキーが8月にボストンで“グロンク・プレイグラウンド”の開園式に出席した際、長年の友人でチャリティーパートナーでもあるスーザン・ハーリーはある願い事をした。
かつてペイトリオッツのチアリーダーを務め、自身の会社『CharityTeams(チャリティチームズ)』を通じて地域の数百の慈善団体と協力してきたハーリーは、グロンコウスキーに正式にペイトリオッツの一員として引退するよう求めた。
今月初めにハーリーががんで亡くなった際、グロンコウスキーは彼女の願いをかなえることに「まったく迷う余地はなかった」と語った。
グロンコウスキーは「グロンクのキャラクターも、自分自身のすべても・・・全部ニューイングランドのファンのためにあった。チームメイトやここにいるみんなが僕を受け入れてくれたからだ。最初から僕の存在を認め、受け入れてくれたことで、ただ純粋にフィールドでフットボールをすることができた」と述べている。
“グロンク”の愛称で親しまれたグロンコウスキーは、タッチダウンを決めた際に楽しげにボールを叩きつける姿で人気を博した。フィールド内外を問わず、グロンコウスキーの存在感は本人の上腕二頭筋と同じくらい際立っており、常に場の中心にいるような人物だった。
クラフトはグロンコウスキーがフランチャイズに与えた影響は即座に現れただけでなく、永続的なものだと述べた。
「彼がここぞという場面で見せたパフォーマンスは伝説的であり、その圧倒的な存在感やファンとのつながりによって、彼はまさにニューイングランドの象徴的存在となった」とクラフトは話している。
グロンコウスキーはチーム本部に戻ったことでニューイングランド時代の記憶が次々と蘇ったと語った。2014年シーズンの締めくくりとしてシアトル・シーホークスを破り、キャリア初のスーパーボウルリングを獲得したことが、最も特別な思い出だと明かしたグロンコウスキーは、次のようにコメントしている。
「当時の思い出はいつまでも心に残るだろう。ロッカールームや練習場で仲間たちと過ごした思い出や、そこでのエピソードもね。でも、一番の思い出はスーパーボウルで勝ったことだ」
グロンコウスキーはNFLでの11シーズンを通じて、リーグ史上最高のタイトエンド(TE)の1人としての地位を確立した。
2010年にペイトリオッツからドラフト指名を受けたグロンコウスキーは、最初の9年間をニューイングランドで過ごし、元クオーターバック(QB)トム・ブレイディのお気に入りのターゲットの1人として3度のスーパーボウル制覇を経験した。
グロンコウスキーは2018年シーズン終了後に引退し、2019年はプレーせず、『FOX Sports(フォックス・スポーツ)』のアナリストを務めていた。
しかし、グロンコウスキーは2020年に現役復帰し、ブレイディと共にタンパベイ・バッカニアーズに加入。同シーズンに再びスーパーボウルリングを手に入れた。最後にプレーしたのは2021年で、2022年にフォックス・スポーツに復帰し、それ以降はフルタイムのアナリストとして活動している。
グロンコウスキーはタイトエンドとして、キャリア通算タッチダウンレシーブ数(92回)で歴代3位、レシーブヤード(9,286ヤード)で歴代6位につけている。
そうした功績により、グロンコウスキーがカントンでプロフットボールの殿堂入りを果たすのはほぼ確実だと見られているが、グロンコウスキーはペイトリオッツの殿堂にブレイディとともに加わることを楽しみにしていると語った。
ただし、ブレイディのように銅像が作られることは期待していないグロンコウスキーは、次のように話している。
「トムは唯一無二だ。俺の銅像を置くとしたら、エンドゾーンにちょこんと置くだけでいい」
記事提供:『The Associated Press(AP通信)』
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