立て直しを図るには「細かい部分に気を配らなければならない」とチーフスHCリード
2025年11月19日(水) 10:53
カンザスシティ・チーフスが5勝5敗となっていることを受け、カンザスシティの外では王朝の終焉を見越した記事が準備されつつある。
しかし、ヘッドコーチ(HC)アンディ・リードに動揺は見られない。
チーム公式記録によると、リードHCは半ば笑いながら「ああ、外部の人たちほど悲観的ではない」と語り、こう続けたという。
「改善すべき点は分かっているし、改善する必要はある。だが、選手たちはそれを理解している。何人かは良いシーズンを過ごしてきたし、今シーズンが終わったわけではない。単純に改善すべき点がいくつかあり、その緊急度についてはもちろん、今のうちに対処する必要がある」
チーフスはシーズン第11週に22対19でデンバー・ブロンコスに敗北。これは、2018年にクオーターバック(QB)パトリック・マホームズが先発の座について以来、チーフスが勝率5割以下となった時期として最も遅いタイミングとなった(これまでは4勝4敗で迎えた2021年シーズン第9週)。
この状況の興味深い点は、チーフスが昨シーズンよりも良いプレーをしていることだ。昨季は接戦を次々と制し、この時点の成績が10勝1敗だった。今年は“平均への回帰”が顕著にあらわれていると言えよう。
ブロンコス戦での敗北により、チーフスはワンスコア差ゲームの戦績が0勝5敗となっている。2025年シーズンにワンスコア差ゲームで未勝利のチームは、チーフス、ニューオーリンズ・セインツ、ワシントン・コマンダースの3つだ。チーフスは2024年シーズン(プレーオフ含む)にワンスコア差ゲームで12勝0敗の成績を収めている。
シーズン終盤に巻き返すカギは1試合ずつ取り組むことにあると語ったリードHCは、次のようにコメントした。
「実際、試合後にみんなにそう言った。自分たちに何ができるのか。それは、インディアナポリス(コルツ)戦に向けて準備を整えることだ。できることはそれだけ。あとのことは予想するしかない。今日、明日、その次の日のことに集中すればいい。まずはそこから始めよう」
チーフスは日曜日にホームでの重要な一戦として、8勝2敗のコルツを迎え撃つ。
マホームズが司令塔を務めるようになってから、チーフスが7敗以上を喫したシーズンはない(2023年の11勝6敗が最低記録)。
2025年のチーフスは、昨季と比べて得点力が上がり、その一方で失点を抑え、ターンオーバー差でも勝り、オフェンス全体の内容が良くなっている。しかし、今のところは運が味方していない。
問題は細部に潜んでいるものだ。
リードHCは「細かい部分に気を配らなければならない。コーチ陣も含めてね」と述べている。
「量の問題であれ、基本技術の問題であれ、細かいところをきちんとやらなければならない。私がそれに責任を持つと言うときは責任を持つし、選手たちも同じように細かいところをきちんとやらなければならない。なぜ反則を取られるのかを考え、それを修正する。審判のせいにしたり、あれこれ言い訳したりするのではなく、自分たちの責任と捉える。基本技術に問題があれば、バックエンドで踏み込んで進むべき場面でなぜそれできなかったのかを考える。うちのオフェンシブラインは右足で踏み込んでいなかった。そういう細かい部分をすべてコントロールしないと。そういう部分を気にかけないといけない。些細なことだが、積み重なれば大きな意味を持つ」
チーフスはシーズン第12週を迎えるにあたり、AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)で9位につけている。
チーフスは現時点でワイルドカード枠を確保している3チーム(バッファロー・ビルズ、ロサンゼルス・チャージャーズ、ジャクソンビル・ジャガーズ)に敗れてきた。つまり、これらの3チームはいずれも直接対決によるタイブレーカーでチーフスを制し、順位表で優位に立っている。
【RA】



































