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NFL首位のテキサンズ守備陣がビルズQBアレンの阻止に挑戦

2025年11月20日(木) 14:47

ヒューストン・テキサンズのアジーズ・アル・シャイア【AP Photo/Maria Lysaker】

ヒューストン・テキサンズのヘッドコーチ(HC)デミコ・ライアンズは現地20日(木)夜に臨むバッファロー・ビルズ戦で、昨季にMVPに輝いたクオーターバック(QB)ジョシュ・アレンの動きを封じるという困難な課題に直面することを理解している。

アレンは先週日曜日に6回のタッチダウンを記録したばかりで、キャリアで2度も3回のタッチダウンパスと3回のタッチダウンランを1試合で同時に記録したNFL史上唯一の選手となった。

火曜日、アレンの動きを遅らせることついて質問されたライアンズHCは「時間を稼ぐ能力とラッシュをかわす能力に関して、ジョシュが最もダイナミックなクオーターバックの1人であることは理解している」と答えた。

「体格が大きく、フィジカルな選手で、ディフェンダーをかわすことも、必要な距離までボールを投げることもできる。驚異的な投球能力を持ち、頭の回転が速く、時間の稼ぎ方も熟知している選手だ」

アレンが前回、6回のタッチダウンを記録したのは2024年シーズン第14週に行われたロサンゼルス・ラムズ戦で、3回のタッチダウンパスと3回のタッチダウンランを記録した。

NFL史上、5日間で10回以上のオフェンシブタッチダウンを記録した唯一の選手はペイトン・マニングで、2年連続のMVP受賞を成し遂げた2004年シーズンの11月にそれを達成している。マニングはシーズン第11週の日曜日に4回のタッチダウンパスを決め、4日後に臨んだサンクスギビングゲームでタッチダウンパス6回を記録。なお、2試合連続でのオフェンシブタッチダウン数でNFL記録を保持しているのはベン・ロスリスバーガー(2014年に12回)だ。

ライアンズHC率いるテキサンズ守備陣は次の試合に臨むにあたり、被得点(16.3点)、試合平均被トータルヤード(258.1ヤード)、スリーアンドアウト率(33.0%)で首位に立ち、タッチダウン対インターセプト比(10対10)およびディフェンシブタッチダウン数(2回)で首位タイとなっている。

ライアンズHCは、アレンを抑えるには最初の読みを封じるだけでは不十分で、アレンがアドリブモードに入った後もレシーバーを追い続けることが重要だと理解しているようだ。

「時間を稼ぐだけの問題ではない。彼らは戦術的にも、スクランブル時にレシーバーの動きがよく連動するようにうまく組んでいる」とライアンズHCは述べている。

「思いつきで投げられるわけではなく、彼らの動きと位置取りは緻密に調整されている。つまり、守備側である私たちは、ラッシュやカバーを続けなければならない。どれだけ時間がかかろうとやり抜く必要がある。プレーが長引くことは分かっており、どんな対策を講じても彼は時間を稼ぐはずだ。とにかくディフェンシブラインでしっかり止めなければならない。それができず、ボールを投げられた場合は、セカンダリー陣が飛び込んでプレーを成功させることを期待することになる」

アレンは2025年シーズンの10試合を終えた時点で、キャリアハイとなるパス成功率69.6%を記録し、試合平均245.6パスヤード、タッチダウンパス18回、インターセプト7回、パサーレーティング105.6、試合平均35.1ランヤード、タッチダウンラン10回をマーク。MVPに輝いた2024年シーズンを上回るペースで、試合平均パスヤード、試合平均ランヤード、パス平均ヤード(8.4ヤード)、パス成功率、パサーレーティングを伸ばしている。

ライアンズHC率いるテキサンズ守備陣は、昨シーズン第5週に23対20でビルズを下した試合でアレンを徹底的に抑え、パス成功率をキャリア最低の30%(30回中9回成功)にとどめた。『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によると、この試合でアレンはマンカバレッジに対して11回中1回のパス(49ヤードのタッチダウンパス)しか成功させられず、プレッシャー下では14回中1回の成功にとどまったという(プレッシャー率はアレンが過去2シーズンで直面した中で最も高い45.7%だった)。

テキサンズ(5勝5敗)が木曜夜に今シーズン初めて勝率5割を上回るためには、前回の対戦と同様のパフォーマンスを発揮する必要がある。

【RA】