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「あと一歩」で飛躍を遂げられると確信しているバイキングスQBマッカーシー

2025年11月21日(金) 14:25

ミネソタ・バイキングスのJ.J.マッカーシー【NFL】

J.J.マッカーシーは初めてミネソタ・バイキングスの先発クオーターバック(QB)として迎えたシーズンに、ケガで出場できなかった時期を含め、数々の困難に直面している。

しかし、マッカーシーはそうした困難を経て躍進を遂げられると信じているようだ。

『ESPN』によると、マッカーシーは現地19日(水)に「例えるなら、ボトルからコルクが飛び出そうとしているような感じ。自分のプレーで変えるべき小さな部分を1つから3つ理解すれば、試合のあらゆるドライブで違う結果を生み出せるようになる。つまりそうだな、本当にあと一歩のところまで来ている気がするんだ。でも結局は基本的なことを一貫してやれるかにかかってくる」と語ったという。

マッカーシーはこれまで、パス精度や判断力、ボールの投げ方で一貫性を欠く場面が散見されている。また、主力ワイドレシーバー(WR)ジャスティン・ジェファーソンとうまく連携をとれず、直近の2試合では特に苦戦。2回のタッチダウンに対して4回のインターセプトを喫し、ジェファーソンはサイドラインで明らかに苛立ちを見せている。

バイキングスが目標を達成するには、マッカーシーが中心的な役割を果たさなければならない。そのためにはまず、ポケット内での動きを改善する必要がある。周囲の状況把握やボールの処理で課題を抱えていることが、ターンオーバーにつながっているからだ。

ヘッドコーチ(HC)ケビン・オコンネルは姿勢の改善や、足と目の連動性の向上など、基本的なスキルにさらに磨きをかければそうした問題をすべて解決できると信じている。NFLのクオーターバックからヘッドコーチに転身したオコンネルHCは、それを誰よりもよく理解しているだろう。

オコンネルHCは「スナップ後の動きに関して、その感覚をつかむ必要がある」と述べ、「時としてそれは読みや判断の問題ではない。ただ単に、積み重ねてきた取り組みの基礎が固まりつつあるのを、そろそろ確認する必要があるということだ」と続けた。

オコンネルHCはトレーニングキャンプでマッカーシーについて語る際に自信をにじませ、キャリア2年目(昨季を棒に振ったことで事実上は新人)のマッカーシーに対する評価は曖昧にしながらも、期待に満ちた様子を見せていた。しかし、結果は伴っておらず、マッカーシーがサイドラインで過ごした1年間で学んだことを実際のプレーに生かせると考えていた人々にとっては意外な展開となっている。

「反復練習の機会が奪われたのはケガのせいだった」と語ったマッカーシーは次のように続けた。

「(オコンネルHCが)言うように、習慣にして確実なものにするための絶え間ない反復機会のことだ。でもまあ、とにかく繰り返しが大事だと思っている。家に帰って、犬を散歩に連れて行くたびにボールを10回投げるとかさ。そういう小さなことから、ひたすら繰り返していくんだ」

そのように反復練習を続けていけば、いずれ成果は上がるはずだ。しかし、年を追うごとに忍耐力が薄れているように見えるNFLにおいて、マッカーシーは一歩前進する必要があるだろう。特に4勝6敗のバイキングスが激戦のNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)北地区でプレーオフ争いに加わることを期待している場合はなおさらだ。日曜日に控えている地区ライバルのグリーンベイ・パッカーズ(6勝3敗1分)との対決は、その重要な一歩になるだろう。

マッカーシーはプロセスを信じており、周囲からどのような期待を寄せられようと、それを着実に遂行していくはずだ。

「神経回路を再構築しているんだ」とマッカーシーは話している。

「それは一夜にしてできることじゃない。自分に対する寛容さや忍耐力を持つことの重要性は理解している。今はまだ持てていないかもしれないけど、毎日、繰り返し努力を続けて身につけ、みんなから期待される状態にたどり着くつもりだ」

バイキングスはマッカーシーができるだけ早くその状態に到達することを期待している。

【RA】