スティーラーズ、今シーズンはRBベルの起用を制限か
2017年06月16日(金) 11:05いずれはピッツバーグ・スティーラーズのランニングバック(RB)リビオン・ベルも新契約を結ぶか、1,210万ドル(約13億4,400万円)に上るフランチャイズタグのテンダーにサインして、今シーズンに向けた準備を開始することになる。
フィールドに戻ってくる同選手に対して、チームはいったいどの程度の期待を寄せるのだろうか。25歳のベルは故障と出場停止処分によって過去2シーズンでは18試合にしか出場していない。『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によると、2試合に出場したベルは1試合平均28タッチを記録し、第14週の42タッチが最多、次いで第11週に36タッチを記録した。昨ポストシーズンの2週間では、最終的に手術を受けることとなった鼠径部(そけいぶ)に痛みを抱えながらも平均して31.5タッチという記録を残している。
攻撃コーディネーター(OC)のトッド・ヘイリーは今週、過去にベルが負ったケガ(膝、鼠径部、ハムストリング)はいつ発症するか分からないタイプのものだと語り、同チームがフランチャイズタグを付けたベルにどの程度の仕事量を任せるのかが現在“議論の的”であると明かした。
『ESPN』のジェレミー・フォウラーによれば、同OCは「リビオンはやってくれる男だが、彼のケガは全てが予想しづらいものだ。ハムストリングの負傷でさえもそうだった。リビオンは試合ごとに強くなっていくタイプの選手。彼も試合に出続けたいと思っているだろう。そんなベルも年齢を重ねている。われわれにできることは1スタッフとしてベルが最高のパフォーマンスを見せられるようにサポートすること」と発言したという。
今年3月に受けた鼠径部の手術から回復しつつあるベルは、ミニキャンプを欠席しながらも期限である来月15日(土)までには新契約がまとまることを望んでいる。負傷するたびすぐに復帰してきたベルだけに、ヘイリーは練習不参加を特別気にしてはいないようだ。
「リビオンの能力は知っている・・・故障で欠場するのは仕方ないし、復帰した瞬間から彼は活躍してくれる。今後もそれに変わりはないだろうと思っている。少なくともこれまでは非常に高いレベルでプレーしてくれた。リビオンはいつも自分自身に起こる問題と戦っている。彼がここに戻ってきたら皆が喜ぶだろう」とヘイリーは述べた。
今シーズンのスティーラーズがベルのプレー制限を考慮する可能性もあるが、リーグ最高峰の攻撃を活用しないという決断はチームにとってかなり難しいものになる。控えの選手としてディアンジェロ・ウィリアムスがいたものの、ベルの復活に期待したピッツバーグ。同チームにとって今の最良のオプションはドラフト3巡目の新人ジェームズ・コナーであるため、今季のベルの仕事量が減るとは考えづらい。
オフシーズン中はベルの起用法について熱い議論を交わす機会も多いだろうが、一度シーズンに入ってしまえばきっと、白熱したバトルの中でボールをキャリーしているのはベルに違いない。