コルツ、QBラックの不在がWRヒルトンに与える影響
2017年09月07日(木) 11:13インディアナポリス・コルツのクオーターバック(QB)アンドリュー・ラックはいつ復活するのか。エースQBの第1週欠場を明言したコルツはシーズン開幕後の数週間もエース不在で戦うことになりそうだ。
プロボウル出場の経験もあるラックの不在がチーム攻撃陣に多大なる影響をもたらしている。ワイドレシーバー(WR)陣は通常よりも数字を落とし、ランニングバック(RB)陣もバックアップQBに対しては容赦ない相手守備陣によってルートを確保できていない。
コルツはチームの開幕戦にスコット・トルゼンを起用する予定だが、先シーズンにリーグトップのレシーブヤード数(1,448ヤード)をマークしたワイドレシーバー(WR)のT.Y.ヒルトンにとっては不安な幕開けとなりそうだ。
『ESPN』のマイク・ウェルズに対し、ヒルトンは「まだ俺たちは学習段階だ。お互いに動きを確認し合っている状況。重要なのはどんな時でもチームメイトを信頼しているということ。俺たちがすべきことはプレーブックを頭にたたき込み、スコットやその他のクオーターバックがどんなプレーを望むのかを把握し、正しいスポットを見つけること。そして、最後に勝利を収めることだ」と語ったという。
ウェルズが指摘するように、これまでにラックが不在となった10試合で記録したヒルトンの1キャッチ平均獲得ヤード数は15.6ヤードと、その数字は減少していない。しかし、問題はそれ以外の数字への影響だ。過去2年間を通じてバックアップQBが先発を務めた10試合(マット・ハッセルベックが8試合、トルゼンが1試合、ジョシュ・フリーマンが1試合)、ヒルトンがマークした1試合の平均ターゲット数は8.5回から7.0回へ、また、1試合平均のレシーブ数は5回から3.9回へと減少している。ラック先発時には1試合平均で77.2ヤードを獲得し、4タッチダウンを決めているヒルトンだが、先発がその他のQBの場合、数字は60.9ヤード、2タッチダウンにまで落ち込んでいる。
これらの成績が絶望的というわけではないにしろ、仮に開幕からの1カ月間を全てトルゼンが担うことになれば――ジャコビー・ブリセットの急成長が期待されている――コルツはヒルトンに高いパフォーマンスを維持してもらわねばならない。ヒルトンの代名詞と言えば、他を置き去りにする圧倒的なスピードとルートランにおける高い能力であるがゆえ、彼のパフォーマンスにはQBとの相性が重要な要素となる。先発QBには高度な予測能力が問われ、ロングパスを投じる際にはWRへの信頼も必須だ。
最後にヒルトンは次のように語った。
「俺たちならいろんな攻撃を展開できる。トルゼンはその道のプロだ。彼は日々、一生懸命に取り組んでいる。ディフェンスの中で俺たちがどう感じているのかを聞いてくるし、的確な質問を投げかけてくる。彼にはそのチャンスがあるし、競争力もある。だから、スコットの下でもプレーを決めるつもり。俺たちなら大丈夫」
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