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NFLチーム、選手らが国歌斉唱中に見せた“団結力”

2017年09月25日(月) 12:02

試合前の国歌斉唱中、腕を組み“団結力”を示すボルティモア・レイブンズ選手とヘッドコーチを務めるジョン・ハーボー【AP Photo/Matt Dunham】

現地24日(日)、シーズン第3週にロンドンのウェンブリー・スタジアムで開催されたジャクソンビル・ジャガーズ対ボルティモア・レイブンズ戦において、試合開始前の国歌斉唱中に各チーム、各選手たちがそれぞれの形で平和的抗議運動を行った。

国歌斉唱中に膝をついたレイブンズ選手の中にはラインバッカー(LB)テレル・サッグスも含まれ、同チームの元スター選手であるレイ・ルイスがそのデモンストレーションに加わる姿も見られた。この日、試合前のレイブンズの全選手は腕を組み合って団結力を示し、その中にはヘッドコーチ(HC)ジョン・ハーボーの姿もあった。

一方、ジャガーズの選手たちも国歌が流れる間に腕を組み合い、チームオーナーのシャヒド・カーンとダグ・マローンHCもその輪の中にいた。

これらの平和的抗議運動は22日(金)に支援者集会で行われたドナルド・トランプ大統領による演説での発言を受けてのものだ。トランプ大統領は演説の中でNFLの各オーナーは国歌斉唱で起立しない選手たちを“クビ”にすべきだと述べ、無責任かつ暴力的な発言が取り沙汰されている。

これに対してNFLやNFL選手会、リーグの各オーナーたちがそれぞれの反応を示しており、チームや選手たちはもちろん、NFL関係者らも『Twitter(ツイッター)』を通じてそれぞれの姿勢を示している。

『NFL Network(NFLネットワーク)』による投稿。

「ロンドンでの試合開始前、レイブンズとジャガーズの選手らが一堂に会して団結力を示す」

ジャガーズの公式ツイッターアカウントによる投稿。

「団結」

レイブンズの公式ツイッターアカウントによる投稿。

「オーナー、スティーブ・ビスコッティによる声明:“チームはNFL選手たちによる強い影響力を認め、彼らのデモンストレーションを100%支持する。全ての声は傾聴に値する。これこそが尊重されるべき民主主義の在り方だ”」

NFLネットワークのイアン・ラポポートによる投稿。

「チームのオーナーが選手たちのデモンストレーションの輪に加わる姿を初めて見た。そこには選手たちと固く腕を組むジャガーズのオーナー、シャヒド・カーンの姿がある」

その他、24日に開催された試合では各地で抗議運動が巻き起こった。アトランタ・ファルコンズはライオンズの本拠地でオーナーのアーサー・ブランクを含めた選手らが国歌斉唱中に腕を組み、ライオンズのオーナーであるマーサ・ファイアストーンもまた、コーチ陣らとともに試合前の国家斉唱で腕を組んだ。

現在フリーエージェント(FA)のクオーターバック(QB)コリン・キャパニックが昨年、警察や法体制による少数派への不当な扱いに対する抗議の意志を表明してプレシーズンゲームでの国歌斉唱中の起立を拒んで以降、彼と同様の行為やジェスチャーをする選手が続出した。これまで、これついて公式の場で何らかのコメントをしたオーナーはごく少数だったものの、今やオーナーをも含むNFL全体が動き出す事態にまで発展することとなった。

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