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自軍攻撃陣を不安視するジャガーズHCマローン

2018年01月09日(火) 12:29

ジャクソンビル・ジャガーズのブレイク・ボートルス【AP Photo/Stephen B. Morton】

ジャクソンビル・ジャガーズがワイルドカードラウンドで勝利したのは守備陣の活躍があってこそだった。バッファロー・ビルズとの一戦で10対3の白星を挙げたものの、ジャガーズのクオーターバック(QB)ブレイク・ボートルスと攻撃陣は大苦戦を強いられた。

日曜日に開催されるピッツバーグ・スティーラーズ戦を前に、ヘッドコーチ(HC)ダグ・マローンは攻撃陣への不安な心境を打ち明けている。

ビルズ戦に勝利した後、マローンHCは「今は明日のことについて考えている。試合はとても楽しみだが、われわれはまだリズムに乗れていない。特にサードダウンで苦戦している。ここで座りながら何も心配はないとぬけぬけ言っている場合ではない。一歩引いた広い視野でもう一度戦略を練ろうと思う。何が起きたのかはわかっている。ただ、もっと先を目指したいのならばより良い仕事をすべきなのは明白だ」とコメントした。

エバーバンク・フィールドで開催されたこの試合でQBボートルスはここ2週間の不調を引きずっていた。ボートルスは23回のパスを投じて12回の成功(1パス平均3.8ヤード)、87ヤード、1タッチダウンを記録。肩よりもむしろ足を使ったボートルスは10キャリーで88ヤードをゲインしている。

プレーオフゲームで勝利を収めた先発QBとしてラッシングヤード(88ヤード)がパスヤード(87ヤード)を上回ったケースは、1970年以降でボートルスが3人目だった。他にはマイケル・ビック(119ラッシングヤードと82パスヤード、2004年のディビジョナルラウンド)とボブ・グリーシー(39ラッシングヤードと34パスヤード、1973年AFC[アメリカン・フットボール・カンファレンス]チャンピオンシップ)の2人だけだ。そして、この両者が20アテンプト以下(ビック16回、グリーシー6回)で勝利を収めている。『NFL Research(NFLリサーチ)』によると、ボートルスは1999年のスティーブ・マクネア以降で初めて100ヤード以下のパスヤード、20回以上のパスアテンプトでプレーオフの勝利をつかんだQBとなった。

勝利の後、チームメイトは少ないチャンスを生かしたボートルスに対して称賛の拍手を送っている。

前半にわずか33ヤードしか投じなかったボートルスは次第に自らの足でファーストダウン奪いに行き始めた。ボートルスによる攻撃陣のリズムを変える戦略が功を奏し、チームの決勝点ともなった第3クオーター序盤のタッチダウンが生まれている。

ボートルスはビルズ戦を振り返り次のように語った。

「野球でいうピッチャーみたいなものさ。マウンドに立って、調子の悪さを感じる。まっすぐにはノビがないし、カーブもキレがない。そんな時でも勝つためにはうまく配球を変えたりして相手を打ち取るだろう。クオーターバックも同じようなことをしているんだ。どんな状況であっても、仲間をうまく使えない時には自分で道をこじ開けるしかない。これを皮切りにして攻撃陣の動きがスムーズになり、得点に結びついたのはうれしい。チームの勝利に貢献したかったし、チームに点を取ってほしいという一心だった」

7日、ビルズの貧弱な攻撃陣を相手にジャガーズは守備陣の活躍だけでも事足りた。ただし、次戦のスティーラーズ戦がそうならないのは言うまでもない。

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