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レッドゾーンディフェンスに自信を見せるペイトリオッツ守備陣

2018年02月02日(金) 13:44

ニューイングランド・ペイトリオッツ【AP Photo/Mark Humphrey】

ニューイングランド・ペイトリオッツの守備陣が対戦相手に肉を切らせても骨を断たれることはない。ヘッドコーチ(HC)ビル・ベリチックと守備コーディネーター(DC)マット・パトリシアが構築した2017年のペイトリオッツ守備陣は1試合平均で366ヤードを許してリーグ29位に沈んだ。それにもかかわらず、守備陣が相手に許した得点は1試合平均18.5点でリーグトップ5にランクしている。

現地2月4日(日)に開催されるフィラデルフィア・イーグルスとの第52回スーパーボウルを前に、ペイトリオッツ守備陣は今季を通して培ったレッドゾーンにおける精神面での強さをいかんなく発揮することを誓った。

コーナーバック(CB)エリック・ロウは次のように語っている。

「1ヤードも与えたくないのは当然さ。単純に気に食わないからね。それでも、レッドゾーンに入ってしまったのなら、俺たちは必ず3ポイントに抑えようとしている。フィールドゴールだけじゃ俺たちには敵わないさ。その場面、全員の集中力が増すんだ。誰も一言も発さない時だってあるくらいだ。みんな、ボディランゲージだけで分かるんだよ」

攻撃陣に大エースクオーターバック(QB)トム・ブレイディがいることで、守備陣に自信が生まれているのは間違いない。彼らには自分たちが得点を与えなければ攻撃陣が何とかするという確信があるのだ。しかしながら相手チームにとって、ここ14戦で21点以上を許した試合がわずか2回のみのペイトリオッツ守備陣から得点を奪うこと自体が至難の業となっている。

シーズン第5週以降、スコアリングディフェンスとサック数で常にリーグを牽引したペイトリオッツは1試合平均で14.4点しか許さず、45サックを積み上げた。この間、ペイトリオッツ守備陣は相手QBを思うようにプレーさせず、パス平均は6.9ヤード、QBレーティングは84.6と抑え込んだ。

ラインバッカー(LB)カイル・バンノイは「同じ考えを共有できていて、たとえ思ったようにいかなくとも、次にどんなプレーをするかを皆が理解している。エンドゾーンだけには行かせるなとね。俺たちはちゃんとその職務をこなせているよ」とコメントした。

ロウは次のようにも語っている。

「プレーヤーだったり、ゾーンだったり、他のチームと特別に違うことはしていない。相手のベストプレーヤーにはダブルチームを組むしね。結局、俺たちがそのプレーをどのようにして遂行するかがカギなんだろう」

イーグルスにとって今週末の試合はベストの力を発揮しない限り非常に難易度の高いものとなるだろうが、チームには今季合わせて25タッチダウンを記録したリーグナンバーワントリオのワイドレシーバー(WR)のアルション・ジェフェリー(9タッチダウンレシーブ)とネルソン・アゴラー(8タッチダウンレシーブ)、そして、タイトエンド(TE)ザック・アーツ(8タッチダウンレシーブ)がいる。その一方で、QBニック・フォールズはレッドゾーンで一度もインターセプトを記録しておらず、また、ゴールライン際での勝負にはパワーバックのレギャレット・ブラントの存在もある。

ペイトリオッツのディフェンシブライン(DL)を支えるトレイ・フラワーズはチームのレッドゾーンディフェンスに関し、「ただのメンタルの問題だ。相手がそこまで来た状況を理解し、次のプレーに対してのメンタルを整える。そうしたら、後はプレーをメイクするだけだ。どんな時でもそのような動きができるやつは大勢いる。俺たちは自分たちの準備に集中すればいいんだ。フィジカルで負けず、素早く動くこと。そして自分たちのやり方でプレーメイクすることだ」と語った。

レギュラーシーズンの流れがそのままだとすれば、第52回スーパーボウルでイーグルスが獲得できる得点は20点前後になるだろう。フィールドゴールだけではなく、イーグルスがペイトリオッツのレッドゾーンディフェンスを突破できるかどうかで、ロンバルディ・トロフィーを手にする者が決まると言えよう。

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