ブラウンズは全体1位でRBサクオン・バークリーを指名か
2018年03月06日(火) 10:46多くのジェネラルマネジャー(GM)やファンたちにとって、ドラフトにおける方針は実にシンプルだ。すなわち、“可能な限りベストなプレーヤーを指名する”べし。
クリーブランド・ブラウンズもその考え方に従うのであれば、2018年のドラフトが開始した瞬間にペンシルバニア州立大学のランニングバック(RB)サクオン・バークリーは他球団の選択肢から消えるだろう。
先週末に実施されたNFLコンバインで類まれなるスピード、俊敏性、身体能力の高さ、タフさ、そして体格の良さを披露したバークリーの名前は、コンバインの開催地であるインディアナポリス中で話題となっていた。
そのパフォーマンスの高さでコンバインをざわつかせたことにより、バークリーが2018年ドラフトの1巡目で指名される可能性が急激に高まっている。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートはブラウンズが全体1位でバークリーを指名するプランは“揺るがないだろう”と報じた。もしバークリーの名前が最初にコールされた場合、RBが全体1位で指名を受けるのは1995年にシンシナティ・ベンガルズがキジャナ・カーターを指名して以来初めてとなる。
先週末にかけて複数のGMやコーチ陣、人事部長らから話を聞いたラポポートによれば、どのチームもやはりバークリーを今ドラフトの注目選手として認識していたとのこと。ブラウンズが“可能な限りベストなプレーヤー”の選択を試みるのであれば、ドラフト初日となる4月26日(木)にはバークリーの名前が最初にコールされるはずだ。
コンバインでのパフォーマンスを見た者の多くはバークリーをベストプレーヤーだと認めるだろう。バークリーが記録したベンチプレス29回の記録は将来的な殿堂入りの可能性が高いレフトタックル(LT)ジョー・トーマスの記録よりも多く、40ヤード走でバークリーが計測した4.4秒はデビン・へスターよりも速かった。また、40ヤード走の最初の10ヤード間で記録した1.54秒は俊足デショーン・ジャクソンの数字を上回っていた。これらに加え、バークリーが記録した垂直飛び41インチ(約104cm)はフリオ・ジョーンズの記録にも勝っている。
バークリーはバックフィールドの選手、また、パスキャッチャーとして見せた大学時代の姿と違わぬ抜群の身体能力をコンバインでも披露した。
ただし、ここで疑問となるのは長年悩み続けているクオーターバック(QB)ポジションを前に、ブラウンズが本当に全体1位指名でRBを指名するのかどうかだ。リビオン・ベルやデイビッド・ジョンソン、アルビン・カマーラ、カリーム・ハントなど、ゲームの流れを変えるRBが1巡目で指名を受けてはいないことや、今ドラフトではRBが豊作であることからして、ブラウンズが全体1位指名権をRBに使って良いものか、非常に判断が難しいところかもしれない。
それでも、バークリーにその価値があるのは間違いない。
ブラウンズは全体4位での指名権も持っているが、RBを欲するニューヨーク・ジャイアンツが全体2位、インディアナポリス・コルツが全体3位の指名権を持つことから、ブラウンズが全体4位でバークリーを獲得できる保証はない。バークリーを最初に指名し、ブラウンズが指名候補のトップ5に挙げているQBジョシュ・アレン、サム・ダーノルド、ラマール・ジャクソン、ベイカー・メイフィールド、ジョシュ・ローゼンのうち誰かを全体4番目で指名することは可能だろう。
現在のところ、ブラウンズはこのプランで進める予定だとNFLネットワークのマイク・ガラフォロは伝えている。ブラウンズがベイカー・メイフィールドを非常に高く評価しているとのうわさは根強い。ブラウンズがバークリーとメイフィールドの2人を同時に獲得できた場合、ブラウンズが今後のロースターに若手最強のタッグを布陣できる可能性もある。
ドラフト開催まではフリーエージェント(FA)やプロデー、トレード、さらなる評価など、さまざまなイベントが控えているため、実際にバークリーが全体1位で指名されるかどうかはまだ分からない。しかしながら、ブラウンズが真剣に最高位での指名を考えているという事実自体が、現代NFLにおいてもバークリーにそれだけの才能があることを証明していると言えよう。
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