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ラムズがCBジョイナーにタグ指定、WRワトキンスはFAに

2018年03月07日(水) 12:14

ロサンゼルス・ラムズのラマーカス・ジョイナー【AP Photo/Ben Margot】

ロサンゼルス・ラムズがフランチャイズタグに関する動きを見せた。

チームは現地6日(火)、ラマーカス・ジョイナーに対して非独占的フランチャイズ指定を行ったと発表した。このタグ付けによる年俸保証は1,129万ドル(約12億円)となり、両サイドには7月16日(月)まで長期契約締結の猶予が与えられる。

これまでもチームがフリーエージェント(FA)となるワイドレシーバー(WR)サミー・ワトキンスではなく、ジョイナーとの契約を優先させるだろうといううわさは流れていた。ラムズはタグ指定期限内にどちらかの選手との長期契約を成立させたかった模様だが、どうやら交渉をまとめるには時間が足りなかったようだ。

ワトキンスではなくジョイナーに対してのタグ指定となったのには理由がある。それはウェイド・フィリップス率いるラムズ守備陣の中でジョイナーがその中核を担っているからだ。27歳のジョイナーは2017年度にポジションをセーフティ(S)に変更し、これが見事に功を奏した。プロ入りから3年間はスロットコーナーでその実力を発揮してきたジョイナーは、ユーティリティプレーヤーとして現在のNFLでは重宝される存在となっている。

CB マーカス・ピータースのトレード話を保留してジョイナーの残留をほぼ確定させたラムズは今や、SとCBをどちらもこなすプレーメイカーをチームにとどめたと言える。ラムズはフリーエージェント(FA)となるトラメイン・ジョンソンがチームを去ることも織り込み済みだ。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートはラムズが積極的にワトキンスの残留に向けて動くだろうと指摘していた。昨オフシーズンにラムズはドラフト2巡目指名権とE.J.ゲインズを手放してまでワトキンスを獲得した。昨年度はロバート・ウッズとクーパー・カップに次ぐチーム3番目となる高い生産性を誇ったワトキンスは39キャッチで593ヤード、8タッチダウンを記録。ヘッドコーチ(HC)のショーン・マクベイの攻撃陣にとってワトキンスは必須の選手であり、オフシーズンを通してチームに滞在することでより連携は向上するはずだった。

しかしながら、チームがジョイナーにタグ指定したことによってワトキンスに関する動きはさらに難しくなった。ワトキンスは今月14日(水)からフリーエージェント(FA)市場に顔を出す予定だ。シカゴ・ベアーズやサンフランシスコ・49ers、カロライナ・パンサーズなど、WRの補強を狙う多数のチームが市場で待ち構えている。まだ能力の高いワトキンスが一度市場に出てしまえば、金額が吊り上がっていくのは間違いないだろう。

非独占的フランチャイズタグが付与されたゆえ、ジョイナーが他のチームと交渉することは可能だ。ただし、もし他チームがジョイナーの獲得を希望した場合、そのチームはラムズに対してドラフト1巡目指名権を2つ譲渡する必要がある。このことから、ジョイナーが移籍する可能性はほぼないと言ってもいいだろう。

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