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ブロンコスがCBタリブをラムズへトレード

2018年03月09日(金) 14:16


デンバー・ブロンコスのアキブ・タリブ【AP Photo/Phelan Ebenhack】

シアトル・シーホークスが“リージョン・オブ・ブーム”と称されたリーグ最強の守備陣を解体させる一方で、昨シーズンはNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)西地区のチャンピオンに輝いたロサンゼルス・ラムズが地区首位の座を死守すべく守備陣の再構築に励んでいる。

情報筋の話を元に、『NFL Network(NFLネットワーク)』のジェームズ・パーマーとイアン・ラポポートはラムズとデンバー・ブロンコスがベテランコーナーバック(CB)アキブ・タリブをトレードすることで合意したようだと伝えた。ラムズは2018年のドラフト指5巡目名権を譲渡し、ブロンコスからCBタリブを獲得するようだ。

この動きはラポポートがニューイングランド・ペイトリオッツとの間で行われていたタリブに関するトレードトークは停滞している様子だと伝えた数時間後の出来事だった。

ラポポートは6日放送の『NFL Total Access(NFLトータル・アクセス)』の中で「タリブの立場からすれば、彼が本当に行きたがっていたチームは2つだ。ビル・ベリチックの下、たくさんの成功を収めたニューイングランドがその1つ。もう一方はロサンゼルス・ラムズだろう。タリブはかつてブロンコスで守備コーディネーター(DC)を務めたウェイド・フィリップスが所属する守備陣でのプレーを希望していたようだ」と説明している。

ジェネラルマネジャー(GM)レス・スニードはすでにパスラッシャーのロバート・クイン、ラインバッカー(LB)アレック・オグレツリーをそれぞれ別のトレードで放出している。また、今後数日以内にワイドレシーバー(WR)タボン・オースティンとコーナーバック(CB)トラメイン・ジョンソンの2人がフリーエージェント(FA)となってチームを去ることが予想されている。

これらの動きとは反対に、今オフシーズンのスニードGMは5度のプロボウル出場経験があるタリブや2016年度オールプロのマーカス・ピータース、そして、2014年にプロボウラーとなった元グリーンベイ・パッカーズのCBサム・シールズを獲得している。

ラムズはまた、セーフティ(S)のラマーカス・ジョイナーにフランチャイズ指定を行い、WRサミー・ワトキンスに関しては何とかして来週のFA市場が始まる前までにチームに残留させようと積極的な動きを見せている。

ブロンコスがまだハイレベルなパフォーマンスを披露可能なタリブをなぜ手放したのか。
それは、ブロンコスがブラッドリー・ロビーの身体能力に期待していることや、次期フランチャイズクオーターバック(QB)の獲得を試みる中でタリブの給与の高さがネックとなっていたことが主な要因だ。

パーマーは「タリブのプレー自体は関係なく、彼の給与がネックとなっていたのは明らかだった。・・・(中略)優秀なコーナーがいる際のウェイド・フィリップスがいかにクリエイティブな戦略を立てられるか、また、どれだけの成功を収めることが可能かは周知の事実。ブロンコス時代から、タリブとウェイド・フィリップスの間には良い関係性があったのは明白なこと」と説明。

ラムズの守備コーディネーター(DC)フィリップスは今やディフェンシブバックフィールドにリーグ最高峰のプレーメイカーを2人もそろえた。2008年にプロ入りして以降、タリブが記録した32回のインターセプトは現役CBの中でもトップの数字であり、ピータースがマークしている19ピックは過去3年間を通じて最も多い数字だ。

ジョイナーと期待値の高い2年目のSジョン・ジョンソンによるダイナミックなコンビネーションや、さらには秘密兵器となるだろうシールズやケイボン・ウェブスターを加えたラムズの選手層は急激に厚みを増した。

NFL西地区のディフェンディングチャンピオンとして、フィリップスDCが今、ラムズのセカンダリー陣がかつてリーグ最強の“リージョン・オブ・ブーム”と称されたシアトル・シーホークスの守備陣からその名声を奪うことも可能だと信じるのは無理もない話だ。

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