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兄シャキールのいるシーホークスから指名を受けたLBシャキーム・グリフィン

2018年04月29日(日) 20:43

セントラルフロリダ大学のシャキーム・グリフィンとシアトル・シーホークスのシャキール・グリフィン【Aaron M. Sprecher via AP】

現地28日(土)に最終日を迎えた2018年NFLドラフトで、シアトル・シーホークスが5巡目(全体141位)にセントラルフロリダ大学のシャキーム・グリフィンを指名した。

胎児期のまれな疾患で4歳の時に左手首から先を失ったものの、シャキームは一般人と変わらぬ生活を続け、幼少期にはフットボールのキャリアを歩み始めた。

シーホークスのジェネラルマネジャー(GM)ジョン・シュナイダーからドラフトする旨の電話を受けた瞬間の思いを「人生をかけて待ち望んだ電話だった」と明かしたシャキーム。「あの後、文字通り、泣き崩れた。息ができなかった。どうやって話すのかも分からなくなって、とにかく言葉が出てこなかったんだ」

NFLスカウティングコンバインでは40ヤード走を4.38秒で駆け抜け、スカウト陣だけでなく、NFLで活躍する多くの選手たちをも魅了した。

シーホークスの指名はシャキームの夢をかなえただけにとどまらない。シアトルにはシャキームよりも1分早く、この世に生を受けた兄シャキールがいる。コーナーバック(CB)のシャキールは2017年ドラフトでシーホークスから3巡目指名を受けて一足先にNFL入りした。

シャキールはラインバッカー(LB)を務める弟シャキームを売り込むべく、シーホークス上層部に何度もアピールしていたという。

「名前を忘れられないようにしようと思ってさ。毎日、弟のことを話してきた。例えば“ねえ聞いて、うちの弟は順調にワークアウトを積んでいるんだ”とか、そんなことすら伝えてきた。そうしたら、今回のプロセス全体を通して、どれだけ弟を大事に思ってくれているか、どれだけ家族を大事にしてくれているかをずっと教えてくれたんだ」

「実現してうれしい。夢がかなった。ドラフトされたってだけじゃなく、家族と一緒になってくれたこと、弟と一緒にしてくれたんだからね」

【C】