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ブラウンズがRBハントに2度目のチャンス

2019年02月12日(火) 09:57

カンザスシティ・チーフスのカリーム・ハント【AP Foto/Kelvin Kuo, Archivo】

クリーブランド・ブラウンズがカリーム・ハントにNFLで活躍するための2度目のチャンスを与える。

チームは現地11日(月)、フリーエージェント(FA)のランニングバック(RB)ハントと契約を結んだことを明かした。

カンザスシティ・チーフスは2018年2月にクリーブランドのホテルでハントが女性を突き飛ばし、蹴り飛ばした事件がネット上で広まった後、昨年11月後半にハントをカットした。NFLはハントに対する調査をまだ完了してはおらず、『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートは以前、ハントには基本路線として6試合程度の出場停止処分が下されるだろうと伝えていた。

ラポポートはまた情報筋の話を元に、今回の契約は1年契約で約100万ドル(約1億1,000万円)強だと報じている。2019年シーズン後のハントは制限付きのFA選手となる見込みだ。

NFLコミッショナーのロジャー・グッデルは第53回スーパーボウル期間中、ハントがNFLのチームと契約を締結した場合に関し、「その時点で制裁があろうとなかろうと、そのプロセスが完了するまで彼がコミッショナーのエグゼンプト(ロースター除外)リストに入ることとなり、リーグが実際の制裁に関しては調査を完了させ、それをもって判断するということを各チームは理解しているはずだ」と答えていた。

ラポポートはまた、アルコール依存や感情コントロールに対するマネジメントコンサルティングを受けているハントが現在調査中の3つの事案に関するNFLの調査員たちとすでに会っているとも伝えている。

カンザスシティ・チーフスがハントをドラフトした際にチーフスに籍を置いていた現ブラウンズのジェネラルマネジャー(GM)ジョン・ドーシーは、チームはハントと契約することによってクリーブランドのファンベースが示すリアクションを理解しているとも述べていた。

ドーシーGMはこのように語っている。

「カリームとの関係性や親交は2016年のカレッジ以来から続いており、それが今回の決定プロセスにおいて重要な役割を果たしていた。しかし、われわれは医療の専門家などを含む多くの個人と共に、今の彼がどのような人間であるか、また、彼と契約することは賢明なのかについて、広範にわたる充分な検討も行った。そこには2つの重要な要素がある。1つ目はカリームが目に余る行動の全責任を負い、真正なる反省の気持ちを持つこと。2つ目は1つ目同様に重要で、プロとして必要な治療やすでにはっきりと示されているプランをまっとうすることだ」

「われわれはカリームのような経歴を持つ選手と契約を結ぶ際に多くの疑問や問題が伴う複雑さを認め、充分に理解している。広範なリサーチを通じてカリームについて分かっているのは、われわれは彼に2度目のチャンスを与えるべきだということだ。しかし、この組織の一員として活躍するためにはNFLが現在の調査を基に決めたことの他、一連の基本的かつ本質的なステップを踏むことが必要であることも理解している。わがチームはカリームがNFLからの制裁を受けることは覚悟している。いかなる同様の出来事も許されないゆえ、ブラウンズは彼が理解し、絶対に従うと期待できる詳細なプランをすでに用意している。われわれはこのチームの代表として必要な献身をカリームが示し続ける限り、彼がフィールドの内外問わずに成功を収められるよう、許された範囲内でのあらゆる手段を講じ、このプロセスを通じてカリームをサポートしていくつもりだ」

チームが発行したプレスリリースによると、ハントは自身の過ちから何かを学んでいたようだ。

ハントは声明の中でこのように明かしている。

「まず初めに、去年の自分の行動に関してもう一度謝りたい。自分のしたことは間違いであり、許されざるものだった。自分はあんな風になるように育てられたわけではないし、この経験から多くのことを学べたと思っている。また、あの事実の後にはもっと誠実であるべきだったと反省している。信頼回復や、フィールドの内外を問わずに最高の形でチームを代表するためのチャンスを与えてくれたジョン・ドーシーやディー、ジミー・ハスラム、そして、クリーブランドの組織に対しては心から感謝している。この状況からより善く、健康的になるために必要なステップをしっかりと全部踏んでいく予定だ。ブラウンズがはっきりと示してくれた期待や、NFL復帰までの道のりをまっすぐに進んでいくという期待があることも理解している。個人的にも少しずつ前進できているが、人間的に最も善く、最も健康的な自分になれるよう、チームのサポートシステムを最大限有効に活用していこうと思う」

クリーブランド郊外で生まれ、トレド大学に入学したハントがふるさとの街でNFLキャリア2度目のチャンスを手にしている。23歳のハントは今回、どのくらいの期間でパフォーマンスを披露し続けることができるだろうか。

【S】