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一時代に幕、ジャイアンツQBマニングが16シーズンを経て引退へ

2020年01月23日(木) 10:24

ニューヨーク・ジャイアンツのイーライ・マニング【AP Photo/Julio Cortez】

16シーズンの中でビッグブルーと共に2度のスーパーボウルタイトルを手にしたイーライ・マニングという偉人のストーリーが一つの章を閉じる。

ニューヨーク・ジャイアンツのクオーターバック(QB)であるマニングが、現地23日(金)に開かれる記者会見で引退を発表する予定だ。

ジャイアンツの共同オーナーであるジョン・マーラは水曜日に発行した声明にて「16シーズンにわたりイーライ・マニングは一人のニューヨーク・ジャイアントであるということはどういうことなのかをフィールド内外で定義してきた。イーライはわれわれが擁する唯一の2度のスーパーボウルMVPであり、このフランチャイズの歴史上、最高に優れている選手の一人だ。彼は威厳と義務感を備えた完成されたプロフェッショナルとして、われわれのフランチャイズを代表する存在だった。ジャイアンツのクオーターバックであることはイーライにとって何らかの意味を持つことであり、われわれにとってはさらに大きな意味を持つ。このオーガナイゼーションへの彼の貢献には感謝してもしきれないし、彼が近い将来にジャイアンツのリング・オブ・オナーに加わるのを楽しみにしている」と述べている。

15年のほとんどをビッグブルーの先発として過ごしてきたマニングだが、2019年には4試合の先発にとどまっていた。39歳のQBはシーズン第3週に1巡目指名の新人QBダニエル・ジョーンズに代わってベンチ入りし、そこから10試合でジョーンズが先発している。しかしながら、シーズン第14週を前にジョーンズが足首を捻挫したため、再びマニングに扉が開かれた。

フィラデルフィアで敗北した後、マニングはマイアミ・ドルフィンズと相まみえたシーズン第15週にジャイアンツを38対20での勝利へと導く。チームの9連敗の流れを断ち切ったこの試合後にはスタンディングオベーションが沸き、マニングの名が会場に響き渡っている。それがジャイアンツの――あるいはいかなるカラーであれ――ユニフォームをまとったマニングが先発として登場した最後の機会だった。

間もなく無制限フリーエージェントになるマニングだが、このオフシーズンにはトム・ブレイディ、ドリュー・ブリーズ、ライアン・タネヒル、ジェイミス・ウィンストンら多くのQBが市場に出てくる。その中で2020年に先発の仕事を確保できる保証はなく、今季にバックアップとしてのプレーを声高に拒絶していたマニングは引退を選択した。

マニングは2007年と2011年にチームをワイルドカードからスーパーボウルへと導き、いずれの試合でもニューイングランド・ペイトリオッツを倒して王座を手にしている。一方で信頼性の規範のような選手であり、2004年11月21日から2017年11月23日まで210試合連続で先発出場を果たした。これはQBとしてNFL史上3位の記録であり、けがで欠場したことは一度もなかった。

5万7,023パッシングヤード、パッシングタッチダウン366回、先発234試合、パス成功4,895回という数字を残したマニングはQBランキングで7位につけている。

2004年のドラフト全体1位でサンディエゴ・チャージャーズから指名を受けながらも、マニングはドラフト日の大型トレードによって全体4位指名のフィリップ・リバースと入れ替わる形でニューヨークに向かう。このやりとりはリーグと2人のQBの未来の方向性を変えた。やがて同じく2004年ドラフト組である全体11指名のピッツバーグ・スティーラーズQBベン・ロスリスバーガーと共に、3人はドラフト上位指名に恥じない活躍をもって将来の殿堂入りが期待されるトリオを形成している。

アーチーを父に、ペイトンを兄としてフットボール一家に生まれたマニングは、次にどのような道を歩んでいくのか。マーラは本人にその意向があればジャイアンツのレジェンドQBがフロントオフィスの一員となる可能性を示唆している。いずれにせよ、マニングは生涯このゲームの一部であり続けるだろう。リーグとジャイアンツの歴史は、イーライ・マニングの名なくして語れないのだ。


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