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QBマホームズ獲得を見送った理由を振り返る49ersシャナハンHC

2020年01月29日(水) 11:52


サンフランシスコ・49ersのヘッドコーチ(HC)カイル・シャナハン【AP Photo/David J. Phillip】

カイル・シャナハンとジョン・リンチには2017年のドラフトでパトリック・マホームズを獲得するチャンスがあったが、それを選択しなかった。

だが、それは単純に“パス”したというわけではない。

一つには、サンフランシスコ・49ersがそれほどクオーターバック(QB)マホームズに夢中ではなかったという経緯がある。49ersのヘッドコーチ(HC)であるシャナハンはNFLスカウティングコンバインでマホームズと接触をもったものの、チームはマホームズにドラフト2位指名を使うだけの価値があるかとうかを確信できなかった。

現地28日(火)、シャナハンHCは「私は彼にそうするべきほどの注目をしなかった。もちろん彼には目をつけ、すべてのテープを見た。とにかくすごかった。どんなスローも可能で、あらゆる能力を持っていた。だが、われわれにとっては少し異なる状況だった。われわれにはセカンドピックがあったが、彼がそれほどの上位につけているという感触を得られるほどの情報はなかった」と振り返っている。

また、別の要素もある。QBカーク・カズンズ(当時ワシントン・レッドスキンズ)のフリーエージェント(FA)化が迫っていたのだ。シャナハンHCはレッドスキンズで攻撃コーディネーター(OC)を務めていたことからカズンズに馴染みが深く、1年後の2018年FA期間でのカズンズ獲得に目をつけていた。

「われわれにとっては、少し違った状況だった。それはワシントンに始まる私とカークの関係性だけで実証されていると思うし、彼があそこにとどまらないのは確実だと強く感じていた。だから、次の年にフランチャイズQBが獲得可能だと知りつつ迎えるシーズンではそういうものだが、自分が目にしているものに対してうるさくなっていた」

カズンズは最終的にミネソタ・バイキングスとフル保証のついた契約を結んだ。49ersはその以前、シーズン中のトレードでニューイングランド・ペイトリオッツからジミー・ガロポロを迎えている。ガロポロはある程度の時間をかけてサンフランシスコのオフェンスを学ぶと、チームが長期間の在籍を望むのに十分なだけの力を示した。そして、カズンズとシャナハンのコンビは成立しなかったのだ。

同じく、シャナハンとマホームズのコンビも誕生しなかった。マホームズは全体10位指名を受けてカンザスシティ・チーフスに向かい、2017年はアレックス・スミスの後ろで学んで過ごしている。そこからマホームズの成功が始まり、2018年にはチーフスをAFCのタイトル戦まで導いてMVPを受賞。2019年にはさらに一歩進んでスーパーボウルまで駒を進めた。

そんなマホームズが、2017年に自分を選ばなかったチームと大舞台で対決するのだ。

「あのドラフトには才能のある選手がたくさんいた」とシャナハンは話している。

「カレッジのシステムなどを見ていても、ビルに迎え入れるまで本当の意味で選手を知ることはできない。能力や才能は見ることはできるが、精神面は? ポケットではどうプレーする? どんなプロセスを組み立てる? それはIQスコアの問題じゃない。それは完全に試すことのできないようなものなんだ。それでやっていかなければならないから、QBに1巡目指名を使うことには常にリスクが伴う。われわれがいた状況を踏まえ、そういったリスクを、特にセカンドピックで冒したくはなかった」

49ersは自分たちのQBの状況がどう展開していったかに満足しているが、それは対するチーフスも同じことだ。どちらのQBが初めてのロンバルディ・トロフィーを獲得するかはマイアミで決着する。


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